書評、その他
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オンライン講演 旧石器文化賞記念講演
いつもオンライン落語を視聴しているところからオンライン講演会の案内メールがきた。内容をみると「第一回八ヶ岳あおば旧石器文化賞」受賞者の青木要祐氏による記念講演とのこと。考古学は全く門外漢だが最先端の旧石器時代研究の成果がどのようなものなのか興味深々なのでみることにした。演目は「日本列島に来た後期旧石器人の石器製作と黒曜石利用」。ZOOMによる視聴は2回目なので大丈夫だと思っていたが、開始予定時刻を10分過ぎても画面が切り替わらないので心配したが、何とか見ることができた。旧石器時代の細石刃という石器の作り方がどのように日本に伝播したのか、日本の石器だけに見られる擦跡の意味などが、素人にも分かりやすい図表や動画で教えてもらえて、とても面白かった。コロナ禍で始めたオンラインでの会合への参加や視聴の有難さを改めて実感できた気がする。
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よくわかる思考実験 高坂庵行
古今の科学者や哲学者が提唱したり頭を悩ませた思考実験を集めた一冊。軽い読み物だがいくつか初耳のものもあり面白かった。特に3枚のカードから当たりを引く「モンティホール問題」はこれまで聞いたことがなく、しかも内容が衝撃的だった。読んでもすぐにはピンと来ず、冷静になって考えてやっと納得。世間では有名な話で知らなかったのは自分だけなのか、周りに色々確認したくなった。この話だけでもこの本を読んで良かったと思えるくらいびっくりした。(「よくわかる思考実験」高坂庵行、イースト新書)
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エンドオブライフ 佐々涼子
色々話題になっている終末在宅医療、緩和ケアの現場を克明に伝えてくれるノンフィクション作品。ノンフィクション作家が、様々な在宅医療の患者とその家族を見つめていく中で、自分の家族の介護や余命宣告を受けた友人との最後の交流などに直面、人それぞれ死への向き合い方が多様であること、また患者との関係性によってさらに色々なバリエーションがあることなどがビビッドに伝わってくる。誰でもいつかは直面する問題だけに、今何をすれば良いのか、なかなか答えの見つからない課題ではあるが、深く考えさせられた。(「エンドオブライフ」 佐々涼子、集英社インターナショナル)
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世界の侵入禁止区域100の秘密 世界ミステリー調査班
本屋さんで見かけてめくってみたら中の写真のインパクトがどれもすごいのでついつい購入してしまった。「誰もが立ち入ることのできない場所の写真」をどうやって撮ったのかとツッコミたいところだが、そこはちゃんと、立ち入り禁止になる前の写真とか禁止地区一歩手前の写真とか予想図などで対応。意外にちゃんとしているし、コカコーラのレシピの保管庫とか知らなかったところも多く、内容の濃い一冊だった。(「世界の侵入禁止区域100の秘密」 世界ミステリー調査班、宝島社)
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浜村渚の計算ノート9 青柳碧人
欠かさず読んでいるシリーズの11冊目。11冊目ともなるとさすがにマンネリ感が感じられて、もういいかなとも思うのだが、本屋さんで新刊を見つけると惰性で何となく買ってしまう。今回は「レピュニット数」という聞いたことのない数学用語が使われている話もあり、まだまだアイデアそのものは尽きないようだ。マンネリではあるが、使われている数学知識が新しいので、今回も十分楽しめた。(「浜村渚の計算ノート9」 青柳碧人、講談社文庫)
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