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脳から見るミュージアム 中野信子他

テレビでよく見る脳科学者と東京芸大美術館の研究者との対談。基本的には美術館や博物館の裏方話や苦労談だが、それに脳科学の視点を加えたやりとりが特徴。美術館や博物館が収蔵品の増加でスペース不足に悩んでいるという話でコンマリさんがメトロポリタン美術館の収蔵アドバイザーになったというジョークがあったり、過去から現在までの雑多な情報を溜め込んで必要な時に取り出すという役割において博物館と脳は似ているという指摘、行き過ぎた断捨離やミニマリスト的な整理整頓は脳科学の面からあまり推奨できないといった話など、興味深い話がいくつもあり、単に美術館や博物館の裏話にとどまらない面白い内容の一冊だった。(「脳から見るミュージアム」 中野信子・熊澤弘、講談社現代新書)
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