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日本人は、どんな肉を喰ってきたのか? 田中康弘

本書は、著者が30年にわたって礼文島から西表島まで南北3000キロ、日本人の肉食について調査した結果を解説してくれるノンフィクション。狩猟文化については、狩猟民の生活、生態系の変遷、自然保護など色々な観点からの考察があると思うが、著者は「肉食」という点にフォーカスして、捕獲動物の生態、捕獲方法、捕獲後の捌き方、料理方法、肉の味など様々なことを克明に教えてくれる。そうした解説の中に散りばめられた蘊蓄、例えばシカの肉は加熱するとすごく硬くなるとか、イノシシは足が短いので豪雪地帯では生きていけないとか、そうした話がとても面白い。また、文章と同じくらい充実しているのが様々な現場や料理の写真で、絶妙に文章と補完しあって読み手の理解を助けてくれているのが有り難かった。(「日本人は、どんな肉を喰ってきたのか?」 田中康弘、ヤマケイ文庫)

イノシシ 激増,美味い,一頭あたりの肉が多いので貴重
シカ 激増,加熱すると固くなる,場所季節性別で味が違う
アナグマ ものすごく美味しい,賢い,脂は薬になる
ハクビシン 牛肉より美味しい
クマ 仕留めた後の回収,運搬が大変 カレー.鍋等料理法多彩
ウサギ 激減,美味しい(特に春,童謡ふるさと),肉少量→2羽必要
トド 冷凍してから切る(ふにゃふにゃ)
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