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書店ガール3 碧野圭

本書はシリーズの3作目だが、これまでで一番面白かったように思う。今回の話は、主人公達を巡る事件よりも、東日本大震災の時の本屋さんの話が中心になっているが、それが色々考えさせられる内容で面白かった。東北の本屋さんで、あるいは東京の本屋さんで「こんなことがあったのか」とびっくりする一方、人それぞれが「ああ、あの時はそうだったなぁ」と強く共感する部分もある。中心的なストーリーに絡めて、登場人物たちの活躍ぶりを通じた薀蓄も、程良くちりばめられていて、「お仕事小説はこうあるべし」というお手本のような印象を持った。(「書店ガール3」碧野圭、創元推理文庫)

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