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ルネサンス歴史と芸術の物語 池上 英洋

ルネサンス芸術については、一応色々な本を読んできたつもりだし、ルネサンスについて当時の経済や都市の発展といった動きとの関係を中心に記述された本もいくつか読んできたと思うが、それでも本書はそれを大きな歴史の流れのなかで記述してくれていて、頭の中を整理するのに大変役立ったように思う。関連する図版も過不足なく充実していてその点も申し分ない1冊だ。特にルネサンス勃興前の胎動期の数章、同じくルネサンス衰退期の章は、著者の豊富な知識に助けられて、大いにん理解が深まったと感じさせてくれる。ただ、おまけについているルネサンス期の芸術家一覧は、ややおざなりで蛇足のように思われた。(「ルネサンス歴史と芸術の物語」 池上 英洋、光文社新書)

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