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本屋大賞2011 予想

本屋大賞の発表があと2日になったので、ここで例年のように受賞作の予想を試みたい。私の予想などは、昨年当てた以外はこれまで全部はずしているので、ご愛嬌みたいなものだが、自分の好みと世間の好みのずれを知ることができるし、いろいろ考えるのは楽しいことだ。今年はノミネート作品10作品発表時に既読の作品が2つしかなかったので全部読めるかどうか少し心配だったが、例年になく大作が少なかったので、何とか9冊と3分の2冊読むことができた(「錨を上げよ」の最後の2章が未読)。

今年のノミネート作品については、「謎解きは‥」といった軽いミステリーがノミネートされていること自体に少し疑問を感じるが、それはさておき、まず私が良いと思った作品は、「ペンギン・ハイウェイ」「シューマンの指」「叫びと祈り」「錨を上げよ」の4作品。これに昨年大賞を惜しくも逃がした「神様のカルテ」の続編「神様‥2」の5作品が大賞候補だと思う。昨年2位だった前作よりも面白かった「神様‥2」は、おそらく前作のファンが強く支持すると思われ、最有力候補かもしれない。 以下、最近の大賞受賞作の傾向なども踏まえて、順位をつけてみた。

大賞:「神様のカルテ2」:昨年2位だった前作よりも面白かった。個人的には5~6位というところだが。

2位:「シューマンの指」:これほどの作品を書く作者のこと、この本のことを全く知らなかったことにとにかく驚いた。綿密な準備と計算の上で書かれた内容に脱帽。

3位:「錨を上げよ」:「感動の最終章」を読んでいないのに3位というのは変かも知れないが 、私のような世代にとっては、読んでいて自分の昔のことがダブってきて、同世代の代弁者のように感じてしまう。作者の第1作「永遠の0(ゼロ)」は衝撃的な作品だった。その後の「ボックス」「風の中のマリア」なども人気があるので、そうしたファンが強く推して、合わせ技での受賞もある気がする。

4位:「叫びと祈り」:面白さと深みを感じる作品。作者への今後の期待度はかなり高い。

5位:「ペンギン・ハイウェイ」:今さら森見登美彦でもないような気もするが、個人的には一番気に入った作品。 

その他では有川浩の作品が2つノミネートされている。個人的には「キケン」が大変面白かったが他の作品と比べるとインパクト不足は否めない。「ストーリー‥」は甘ったるすぎて私には耐えられなかった。「悪の教典」も衝撃的だったが大賞向きではないような気がする。「ふがいない僕は‥」は新しい文学作品という気はするがこれも私は好きになれなかった。最大の話題作の「謎解きは‥」は軽すぎて推せない。

 

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