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月のライオン(1)~(5) 羽海野チカ

17歳のプロ棋士の内面が訥々と語られている作品で2011年マンガ大賞受賞作とのこと。現在発刊されている第5巻までを通読したが、無口な主人公の性格をそのまま写したような静かな雰囲気で話が進んでいく。話のテンポも急ぐことなくあくまで丁寧に進められており、もどかしいくらいだ。私の場合、5巻までを通読してもそう思うのだから、週刊誌の連載で読んでいる人は私以上にもどかしいのではないだろうか。そうした状況でもこの作品の素晴らしさを語る人が多いということ。日本のマンガの質の高さというのは、こうしたゆっくりしたテンポの作品を素晴らしいと思う人の多さによって支えられているのだと思う。(「月のライオン(1)~(5)」 羽海野チカ、白泉社)

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