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アステリキシスと右耳たぶ拍動で考える病態とは

2018-05-24 | 勉強会
 
みなさん、こんにちは。
 


CO2ナルコーシス疑いでは、アステリキシス(陰性ミオクローヌス)の有無を評価します。
 
 
 
両手を背屈位で前方へ差し出してもらい、両手首の動きを観察し、振動数の小さいミオクローヌスがあるかをみます。
 
 
アステリキシスがあれば、PaCO2がベースラインより15 mmHg以上上昇していることを示唆します。
 
 
 
 
静脈圧の評価では、内頸静脈、外頸静脈、または手背静脈を用います。
 
 
右心房を基準(ゼロ点)としてその高さ(静脈怒張の頂点)を測定する(中心静脈圧)。
 
 
胸骨角からの垂直距離で測定してもよいでしょう(頸静脈圧)。
 
 
胸骨角から右心房までの距離は体位の角度にかかわらず約5センチです(体格による差はあります)。
 
 
正常値は、中心静脈圧で約5~10 cmH2O(頸静脈圧で約0~5cm)です。
 
 
心不全では上昇します。
 
 
呼吸器疾患では右心負荷(肺性心)に伴う三尖弁閉鎖不全を認めることがよくあります。
 
 
その際には頸静脈波形におけるv波の増高がある。
 
 
静脈圧上昇も伴えば、右耳たぶ拍動earlobe pulsationとして確認することもできます。
 
 
 
 
写真   小松空港からみえた山の雪

 

 

 

症候別“見逃してはならない疾患
 
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