燃えるフィジカルアセスメント

総合診療医Dr徳田安春の最新医学情報集

特集 新研修医のみなさんとのQ&A 1

2016-04-14 | 勉強会

質問者:平成28年度新研修医のみなさん(臨床研修病院群プロジェクト群星沖縄)

 回答者:徳田安春

 

Q 研修中に臨床留学準備を進めたいと考えています。どのような優先順位で勉強すればよいでしょうか。

A 研修では患者ケアが最優先です。患者さんをよく診ることは留学後にもきっと役に立つことになります。Pocket Medicineなどを原書で毎日読めば、USMLEの勉強にも役に立ちます。診療を終えたら、留学のための問題集などをやるとよいでしょう。そのためにも、タイムマネジメントが重要ですね。

 

Q 勉強の方法を教えてください。

A 患者から学ぶという姿勢が最も効果的な勉強法です。患者の症候や病気について調べるようにしましょう。

 

Q 初期研修中の1日の勉強時間はどれくらいがよいでしょうか?

A まず1年目は業務の習得が優先ですので超多忙です。1日1時間が目標ですね。2年目となって業務に慣れて来たら2時間が目標ですね。

 

Q 身体所見から病態を把握する方法についてよい書籍があれば教示お願いします。

A ベイツ、スワルツ、サパイラなどがお勧めですね。拙著には、フィジカル診断講座がありますね。

 

Q 打診や触診で爪が当たることがあります。どのくらい爪を切りますか?

A 患者さんの診察のため、爪はきちんと切りましょう。ただし、深爪に気を付けましょう。

 

Q まだ、教科書やマニュアルを購入していません。おススメは?

A マニュアルではPocket Medicine(日本語版もあり)がおススメですね。教科書では、オンラインのUpToDateです。ほとんどの病院で契約していると思います。忙しいときは、UpToDateのSummary & Recommendationが短時間でサッと読めます。モバイル契約(UpToDate Anywhere)もするとよいですね。

 

Q 私は英語が苦手です。英語を使わずに医学の勉強をしたいと思いますが、やはり英語が必要ですか?

A よい日本語の書籍や雑誌もありますからそれらを利用するとよいでしょう。ただ、自分の専門分野の最新情報についていくためにはやはり医学英語の勉強もおススメします。自分の興味のある分野の簡単な原書から少しずつ読んでいくとよいでしょう。日本語版もいっしょに持つと効率的な学習ができると思います。

 

 今回は以上です、次回も引き続き臨床留学準備の質疑応答集をお届けします、では。

 

Dr.徳田の診断推論講座
徳田安春
日本医事新報社

 

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