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倦怠感の鑑別 その2

2016-11-22 | 勉強会

薬剤性は高齢者で多く、さまざまな薬剤が倦怠感をきたすので要注意である(下表)。

 

表:倦怠感をきたし得る薬剤(その代表例)

 

 風邪薬  抗ヒスタミン薬による傾眠、神経症状

 

 降圧薬  β 遮断薬などによる抑うつ:利尿薬などによる脱水や低カリウム血症

 

 血糖降下薬 SU剤などによる低血糖

 

 抗菌薬  ミノサイクリンなどによる神経症状

 

 抗不安薬 ベンゾジアゼピン系薬による傾眠、神経症状

 

 抗精神病薬 クロルプロマジンやハロペリドールによる傾眠、神経症状

 

 抗痙攣薬 プレガバリンによる傾眠、めまい

 

 その他  ビタミンD製剤による高カルシウム血症、ドネペジルによる房室ブロック、など

 

 

また、これらの鑑別のうちで、頭蓋内疾患を下表に示す。

 

表:倦怠感をきたし得る頭蓋内疾患

 

 硬膜下血腫

 硬膜外血腫

 脳血管障害(脳梗塞、脳出血)

 髄膜炎・脳炎

 脳腫瘍

 

  

 

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