みなさん、こんにちは。
臨床研究を行うと論理的推論法が身につくと思います。
確率・統計学的思考に基づく論理的推論法を持つと、臨床問題に対して「All or Nothing的」な思考では対応せずに、複雑な臨床問題を解決するスキルを身に付けることができます。
医学部以外の学部修了後の大学生は、「卒業論文」の提出が必須であり、それを作成することを通じて、多くの場合に確率・統計学的な思考法を身につけています。
すなわち、基本的な確率・統計学的思考に基づく研究を「実行」した経験を持つのです。
ですが、ほとんどの医学生はその経験がありません。
また、臨床研究を行うと、臨床研究論文を読む場合の批判的吟味のスキルが飛躍的に向上します。
さらには臨床研究論文の「隙間」を見抜くことが可能になります。
論文の妥当性を正確に判断できるようになると、エビデンス探しが楽になる。
Pubmed検索が自由自在にできるようになる。
このようなスキルが向上すると患者ケアの質も向上するでしょう。
臨床研究の実行手順は、表のような流れで行われる。
表:臨床研究の具体的手順 |
リサーチ・クエスチョンの設定 |
先行研究文献検索とその批判的吟味 |
研究チームの組織 |
研究デザインの実施 |
プロトコールの作成 |
研究費の獲得 |
データの収集と解析 |
学会での発表 |
論文の執筆と投稿 |
レビューアのコメントへの対応 |
写真 ハートライフクリニック内オハナのランチです。
これで合計何カロリーでしょうか?
答えは次回。
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