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薬剤カスケードのメカニズム

2020-04-20 | 勉強会
みなさん、こんにちは。
 
前回のケースの続きです。
 
 
心不全急性増悪には、利尿剤や血管拡張薬(ニトログリセリン持続点滴など)を用いる。
 
 
本ケースは元々、PioglitazoneLoop利尿薬の処方を受けていた。
 
 
これは下図のような薬剤カスケードとなっていたことが考えられる。
 
 
図:本ケースで考えられる薬剤カスケード
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 
糖尿病→Pioglitazone投与→薬剤性浮腫→Loop利尿薬
 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 
 
Pioglitazoneは心機能低下では禁忌であり、本ケースは収縮能低下(Ejection Fraction低下)があるので不適切薬剤である。
 
 
Pioglitazoneは入院時直ちに終了とした(減薬de-prescribing)。
 
 
COPD急性増悪については、急性期はステロイド剤とβ2刺激薬の投与を行った。
 
その後、喫煙に対する行動変容療法として、動機付け面接を行った。
 
 
 
写真 沖縄タイムスの記事になりました

 

 

 

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