山クジラの田舎暮らし

岩手県北の田舎に生息する「山クジラ」です。定年後の田舎暮らしや趣味の山行きのことなど、発信していきます。

『蘭陵王の恋』新・御宿かわせみ4=平岩弓枝著

2013-07-01 06:55:40 | 読書

 参院選直前で毎日大車輪で走り回っているが、読書はやめられない。朝の1時間とかをあてて、好きな時代小説を中心に読み続けている。

 平岩弓枝の「新・御宿かわせみ」シリーズの4作目。『蘭陵王の恋』を読んだ。今年の3月1日発刊の本で、大野図書館に新刊で届いたばかりのを見つけ借り出して読んだ。

 「新・御宿かわせみ」の中心人物(主役?)の神林朝太郎は、このシリーズに先立つ「御宿かわせみ」で「かわせみ」の女将の連れ合いだった、神林東吾の子どもである。東吾は明治維新の時、幕府方の軍艦に乗船していて沈没し行方不明になっている。麻太郎は、様々な経過を経てイギリスに留学し医師となって、バーンズ診療所で働いている。今回の作品では、麻太郎の留学時代からの友人である清野凜太郎が姿を現す。凜太郎は京の公家の一族で、西洋音楽を学ぶために留学していて麻太郎と知り合いになった。「かわせみ」にやってきた凜太郎が麻太郎の腹違いの妹・千春を見初め、恋を抱く。最後は凜太郎と千春の結婚が決まるのだが、凜太郎は演じる能楽の題が「蘭陵王」なのだ。

 御宿かわせみを中心に、維新後の日本の情景を描きながら、その中に事件を織り交ぜ相変わらずの波乱万丈の話を展開し、飽きさせない小説だと思う。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿