山クジラの田舎暮らし

岩手県北の田舎に生息する「山クジラ」です。定年後の田舎暮らしや趣味の山行きのことなど、発信していきます。

『一路』(上下)=浅田次郎著

2014-02-20 07:41:01 | 読書

浅田次郎の『一路』上下を大野図書館より借りて読んだ。何の話しかなと思っていたら、蒔坂(まいさか)左京大夫(さきょうのだいぶ)という7千5百石の領地をもつ旗本の参勤行列に関する話である。旗本の中でも大名に準ずるというか別格の家である蒔坂家は、大名と同じく参勤する家柄である。その参勤の供頭の小野寺弥九郎の拝領屋敷が火事で焼失し本人も焼け死んでしまう。本来ならばお家取りつぶしにされるのだが、その一子・一路が跡目を継がされ、まったく初体験の供頭をつとめる。小野寺家に伝わった「道中心得」にしたがって、一路は参勤は行軍であるという立場で、参勤のもともとの姿に立ち返って中仙道の難所を行く。そこに、蒔坂家をめぐるお家騒動があり、元蒔坂家を追われた者の子孫が渡世人になってからんだりで、浅田次郎作品らしい面白さであった。この作品はもともと「中央公論」で2010年1月号~2012年12月号まで連載。2013年2月に中央公論社より出版されている。



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