以前は「コピー大国」と言われ、実際に他国のアプリを模倣するばかりだった中国ですが、独自性あふれるサービスが続々と登場してきている。
動画配信サービスの「YouTube」は、サービス開始からしばらくするとアクセスが遮断され、代わりに「Youku(優酷)」と言った動画配信サイトが次々に生まれた。
また、SNSサービスアプリの「LINE(ライン)」も、中国で普及し始めていた矢先に突然アクセスが遮断され、その代わり「ウィーチャット(WeChat:微信)」が普及して、現在はこちらがスタンダードとなっている。
こうした「海外の人気アプリサービスを追放し、よく似たサービスを中国資本・方式で運営する」というやり方が標準となった。そのため、中国から独創的な新規アプリサービスは生まれてこないだろうと思っていた。
(1993年に始ったグレート・ファイアウォール:金盾により、2003年から、中国政府や政治家に不都合な情報や批判などが掲載されるサイト、アプリ、サービスなどが遮断され始めた)
しかし、ここ数年は、画期的ともいえる独創的なサービスが中国から生まれ、中国人の生活スタイルを大きく変貌させている。特に、モバイル決済サービスの「アリペイ:支付宝」「ウィーチャットペイ:微信支付」が普及し始めたのは2年位(?)前であるが、瞬く間に中国で普及している。
なぜ、独自アプリが中国で次々に生まれているのだろう?
第1の理由として考えらるのは、優秀な人材が集まって開発している? どの国でも優秀な人材が集中する特定の業界というものは存在するが、中国の場合だと、それは間違いなくアプリ開発をはじめとするIT関連市場もそのひとつ。
IT関連市場に人材が集中する理由の、1つ目は、元手となる資本がなくても誰でも簡単に起業できること。2つ目は、市場規模が大きく、当たればでかい一攫千金の市場だからですね。
そのため、一国一城の主を目指す中国のエリートの多くは、学生時代からIT市場での起業を目指して活動しているようだ。結果的に、アプリの開発力や経営能力に富んだ人材にあふれている。
こうした優秀な人材が集まるIT市場を、中国政府は資金調達や税制面などで積極的に支援している。(Give&Take?)
海外では、アプリはじっくり時間をかけ完成度を高めてからリリースされることが多いが、その分、開発期間は長くなりがち。それに対して中国のアプリは、試作レベルのような状態でもすぐにリリースし、ユーザーからのフィードバックを受けながらアップデートを重ねて、市場の中で完成度を高めていくことが多い。
ユーザーの間での目を見張る普及スピードも見逃せない。中国では新しいアプリサービスが登場すると、何でも、利用し始める傾向が見られる。この普及スピードは早く、便利だと認識されるやあっという間に広まるという土壌が、新しいアプリサービスの出現を促す要因になっているとも考えられる。
しかし、中国都市部を中心に普及していたシェア自転車アプリ「モバイク(Mobaike)」の現実を見てみないと、上記アプリなどの、未来予想は簡単ではない。
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