プロ中のプロ、渡辺弘之さんが一般人向けに書いた林産物の本。
これはいい!
その1
まず、原生林や照葉樹林のような一般人がアクセスしにくいところではなく、街路や市場、都市の公園でみられる樹木を紹介していること。
その2
有用樹の案内であるが、材木やプランテーション産物ばかりでなく、食用のタマリンド、花を観賞するプルメリア、トピアリー(樹木を剪定して動物や幾何学立体にする造園技術)にするコイやタァコ、漆器材料のビルマウルシなど幅広くあつかっている。
その3
東南アジアといっても原生種にこだわらず、マホガニーやアメリカネムノキなど移入種もあつかっている。
その4
チークやフタバガキなど東南アジアの代表的な樹木であり、資源の枯渇が問題になっているものを紹介しているが、専門的な立場から、けっして悲観的にならず、かといって楽観的でもなく、冷静な判断をしていること。
その5
タケ、ラタンのような日常のあらゆることに使うものを紹介し、以外な用途もしらせてくれる。
考えてみると、タケもラタンもないヨーロッパで、プラスチックやステンレスがない時代に、どうやって日常の籠や笊や筌をつくっていたんだろう?
鳥かご、釣竿、パイプ、ほうき、樋(とい)など、タケがないところでどうやっていたんでしょうね?
その6
日本その他世界中に輸出される以外な林産物を紹介していること。これは、ほんとに驚いた。くわしいことは、各自でたしかめてもらいたいが、以下のようなものである。
口紅、座薬、SPレコード、かにかまぼこの着色、印刷インキなどなど、ベビーキャリアから位牌まで。
その7
ただ単におもしろい植物、見てきれいな植物を紹介している。
ホウガンノキとホウガンヒルギ、アルソミトラ、カエンジュとホウオウボクなど。
その8
写真がよい。
建築物や通行人、車といっしょに写していて、大きさとまわりの風景がわかる。市場で売っている実や花や加工品の写真もある。植物図鑑風の写真ではわからない、現場の写真だ。
その9
専門家でも樹木の種をみただけで特定するのはむずかしい、ということがわかった。しろうとは、樹木のなまえを当てようなんて悩むのをやめよう。
ただし、本書では、ラテン語の学名も掲載されているし、まぎらわしい名前、混同されている植物名の話題、仏典の植物名の話題もあります。
これはいい!
その1
まず、原生林や照葉樹林のような一般人がアクセスしにくいところではなく、街路や市場、都市の公園でみられる樹木を紹介していること。
その2
有用樹の案内であるが、材木やプランテーション産物ばかりでなく、食用のタマリンド、花を観賞するプルメリア、トピアリー(樹木を剪定して動物や幾何学立体にする造園技術)にするコイやタァコ、漆器材料のビルマウルシなど幅広くあつかっている。
その3
東南アジアといっても原生種にこだわらず、マホガニーやアメリカネムノキなど移入種もあつかっている。
その4
チークやフタバガキなど東南アジアの代表的な樹木であり、資源の枯渇が問題になっているものを紹介しているが、専門的な立場から、けっして悲観的にならず、かといって楽観的でもなく、冷静な判断をしていること。
その5
タケ、ラタンのような日常のあらゆることに使うものを紹介し、以外な用途もしらせてくれる。
考えてみると、タケもラタンもないヨーロッパで、プラスチックやステンレスがない時代に、どうやって日常の籠や笊や筌をつくっていたんだろう?
鳥かご、釣竿、パイプ、ほうき、樋(とい)など、タケがないところでどうやっていたんでしょうね?
その6
日本その他世界中に輸出される以外な林産物を紹介していること。これは、ほんとに驚いた。くわしいことは、各自でたしかめてもらいたいが、以下のようなものである。
口紅、座薬、SPレコード、かにかまぼこの着色、印刷インキなどなど、ベビーキャリアから位牌まで。
その7
ただ単におもしろい植物、見てきれいな植物を紹介している。
ホウガンノキとホウガンヒルギ、アルソミトラ、カエンジュとホウオウボクなど。
その8
写真がよい。
建築物や通行人、車といっしょに写していて、大きさとまわりの風景がわかる。市場で売っている実や花や加工品の写真もある。植物図鑑風の写真ではわからない、現場の写真だ。
その9
専門家でも樹木の種をみただけで特定するのはむずかしい、ということがわかった。しろうとは、樹木のなまえを当てようなんて悩むのをやめよう。
ただし、本書では、ラテン語の学名も掲載されているし、まぎらわしい名前、混同されている植物名の話題、仏典の植物名の話題もあります。