星野(ほしの・たつお)さんは、文献研究の達人であり、タイ語とマレー語の現代文学の翻訳でも有名。
森枝(もりえだ・たかし)さんは、戦場カメラマンをめざした(?)が、食文化、料理方面の写真家・ライターとなる。
東南アジアの食文化・料理に真正面から取り組んだ日本最初の書物であろう。(どこまで食文化の本に含めるか、どこまで東南アジアに含めるかが問題になるが、おおまかにいって、本書が東南アジアの食を紹介した最初の本でありましょう。)
本書はちくま文庫で文庫化もされたが(文庫は未見)、その後の東南アジア料理ブームから見ると、内容は、いかにも古い。著者のおふたりも、おそらく、これほど東南アジア料理がブームになり、どうでもいい本がやまほど出版されるとは予想できなかったろう。
まったく前提知識のない読者に伝えるわけであるから、今読むと、実にまだるっこしい内容である。
レシピの紹介もあるが、この本書出版の段階で、これらの料理の味を知っている人はほとんどいなかったのではなかろうか?
いたとしても、高級ホテルのレストランで食べたことがある人、または、現地駐在経験のある人ぐらいじゃなかろうか?
巻末に、タイ語・マレーシア語・インドネシア語・フィリピン語・それに英語での食生活用語対照表がついている。
ベトナム語がないでしょ。
そう、まだベトナムやカンボジアは取材できない状態だったのだ。
そして、フィリピンは、タイやインドネシアよりも身近な観光地だったようだ。(あくまで、比較の上でのことですが)
この対照表は,今でも意外と役にたつ。特に英語が併記されているのが助かる。漢語も併記してくれればもっとよかったのに……。
森枝(もりえだ・たかし)さんは、戦場カメラマンをめざした(?)が、食文化、料理方面の写真家・ライターとなる。
東南アジアの食文化・料理に真正面から取り組んだ日本最初の書物であろう。(どこまで食文化の本に含めるか、どこまで東南アジアに含めるかが問題になるが、おおまかにいって、本書が東南アジアの食を紹介した最初の本でありましょう。)
本書はちくま文庫で文庫化もされたが(文庫は未見)、その後の東南アジア料理ブームから見ると、内容は、いかにも古い。著者のおふたりも、おそらく、これほど東南アジア料理がブームになり、どうでもいい本がやまほど出版されるとは予想できなかったろう。
まったく前提知識のない読者に伝えるわけであるから、今読むと、実にまだるっこしい内容である。
レシピの紹介もあるが、この本書出版の段階で、これらの料理の味を知っている人はほとんどいなかったのではなかろうか?
いたとしても、高級ホテルのレストランで食べたことがある人、または、現地駐在経験のある人ぐらいじゃなかろうか?
巻末に、タイ語・マレーシア語・インドネシア語・フィリピン語・それに英語での食生活用語対照表がついている。
ベトナム語がないでしょ。
そう、まだベトナムやカンボジアは取材できない状態だったのだ。
そして、フィリピンは、タイやインドネシアよりも身近な観光地だったようだ。(あくまで、比較の上でのことですが)
この対照表は,今でも意外と役にたつ。特に英語が併記されているのが助かる。漢語も併記してくれればもっとよかったのに……。