あれ、これ書いたっけ?
「多重下請けは本当に必要悪なのか」から1年、見えてきた新SIモデル
http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/watcher/14/334361/012900174/
をみると、日本のコンピューター業界には下請け構造しかないように見える。
しかし、それは、日本のコンピューター雑誌は、日経BP社から出しているものしかない
と言い切るのと同じで、実は、(大部分は、そうかもしれないが)違っている。
CQ出版社のインターフェースが存在するように、
日本のソフトハウスの業態も、少なくとも2つ、たぶん3つくらいある。
・・・って話、書いたっけ?まあいいか、もう一度書いておく。
■業態が「中小下請け構造しかない」とすると、つじつまがつかなくなる統計資料がある。
この業界の調査として、大きく2つの国の調査がある。
1つは、特定サービス産業実態統計で会社規模と売上などの関係を調べているもの。
(以下「特サビ”実”態」と略す)
もう一つは、特定サービス産業動態統計調査で、どれくらい売れてるのか、去年との比較が載っている
(以下「特サビ”動”態」と略す)
事業規模と売上について示しているのは、「特サビ”実”態」のほうで、以下、これに基づいて話す。
「特サビ”実”態」の特徴を良く現すまとめ表があるので、それを紹介する。
ソフトウェア事業と共同体
http://www.itnetinc.co.jp/ITPMopinion/SoftwareBusinessCommunity.htm
の表1。
もし、下請け構造だけしか世の中にないとすると、
上位の企業=下位の企業+上位企業のピンはね分
ここでピンはね>0なので
上位企業の1人あたり売上高 > 下位企業の1人あたり売上高(1)
になるはずである。
そして、10人以上の企業においては、そうなっている。
しかし、それでは、5人から9人、4人以下で逆転することが説明つかない。
説明つかないどころか、とんでもないことが表2でわかる。
4人以下の企業の1人あたり売上高は、1609万円。
これは、表2でみると、「10億円以上100億円未満」を上回っている。
つまり、金稼ぐ効率でみたら、100億円企業より、4人の企業のほうが
上回っていることが「平均的に」起こるってことだ・・・
え、えええええ(@_@!)???
■実はつじつまが合う。その理由。
逆転しているのは、ビジネスモデルが違うからである。
上記サイトに「特サビ”実”態」平成18年版のURLがあるので、
それをよかったらダウンロードして開いて見てくれ。
上の資料は「ソフト総合(第一表)」の「ソフトウェア業務の従業者規模別計」で見ているようなので
そこの「ソフト総合(弟10表)」の「ソフトウェア業務の従業者規模別計」をみてくれ。
(10行目から40行目を非表示にすると見やすい)
「同業者」、「サービス業」を並べると、こんな感じになる
サービス業:同業者の比が、4人以下、5-9人では1:3位なのに対し、
それ以外だと、1:4ないしは1:6になっている。
つまり、5-9人以下だと、直接顧客がサービス業の割合が増えている。
つまり、中小下請け構造というのは、30人以上くらいの、
ある程度の規模の会社が多く、
それ以下の5-9人以下の会社では、規模の小さいサービス業のお客さんと
直接取引する。この場合、料金は必ずしも1人月70万とはならず、言い値
になってくる。そのために、1人月単価が上がる.
■実際には・・・
「特サビ”実”態」は、この18年統計がよく出ていて、最近は、ここまで
資料が出ていないんで、残念ながら、詳しい分析が出来ないが、
上記動向が変わってきていることが分かる。
「特サビ”実”態」の25年版は、いかのようになっている。
4人以下は平均より下、つまり18年に比べ大きく下がった。
一方5-9人は、大きく変わっていない。
つまり、4人以下と5-9人でもビジネスモデルが違っている。
このビジネスモデルの違いは、
1.4人以下で下請け(派遣)の割合が増えだした
2.4人以下と5-9人では市場が違い、4人以下の市場単価が
急激に下がった
これは資料がないのでどちらともいえないが、
(2)のような気がしている。
下請け以外の市場では、
・専門技術を生かした市場(ベンチャー)
・対零細・個人のシステム化
の2つがあり、後者の市場が4人以下の場合が多かったが、
その市場で価格破壊が起きているのだと思う。
■まとめ
日本のソフトハウスには下請け構造以外に
(零細サービス業相手のような)
対顧客市場があり、10人以下のソフトハウスは、そこの仕事を請けて
伸びてきた。
しかし、市場構造に変化が起こったらしい。この変化はよくわからない。
もしかすると、後者の市場はさらに2つにわかれて、
・専門技術を生かした市場(ベンチャー)
・対零細・個人のシステム化
があり、「対零細・個人のシステム化」の価格破壊が起きているのかもしれない。
「多重下請けは本当に必要悪なのか」から1年、見えてきた新SIモデル
http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/watcher/14/334361/012900174/
をみると、日本のコンピューター業界には下請け構造しかないように見える。
しかし、それは、日本のコンピューター雑誌は、日経BP社から出しているものしかない
と言い切るのと同じで、実は、(大部分は、そうかもしれないが)違っている。
CQ出版社のインターフェースが存在するように、
日本のソフトハウスの業態も、少なくとも2つ、たぶん3つくらいある。
・・・って話、書いたっけ?まあいいか、もう一度書いておく。
■業態が「中小下請け構造しかない」とすると、つじつまがつかなくなる統計資料がある。
この業界の調査として、大きく2つの国の調査がある。
1つは、特定サービス産業実態統計で会社規模と売上などの関係を調べているもの。
(以下「特サビ”実”態」と略す)
もう一つは、特定サービス産業動態統計調査で、どれくらい売れてるのか、去年との比較が載っている
(以下「特サビ”動”態」と略す)
事業規模と売上について示しているのは、「特サビ”実”態」のほうで、以下、これに基づいて話す。
「特サビ”実”態」の特徴を良く現すまとめ表があるので、それを紹介する。
ソフトウェア事業と共同体
http://www.itnetinc.co.jp/ITPMopinion/SoftwareBusinessCommunity.htm
の表1。
もし、下請け構造だけしか世の中にないとすると、
上位の企業=下位の企業+上位企業のピンはね分
ここでピンはね>0なので
上位企業の1人あたり売上高 > 下位企業の1人あたり売上高(1)
になるはずである。
そして、10人以上の企業においては、そうなっている。
しかし、それでは、5人から9人、4人以下で逆転することが説明つかない。
説明つかないどころか、とんでもないことが表2でわかる。
4人以下の企業の1人あたり売上高は、1609万円。
これは、表2でみると、「10億円以上100億円未満」を上回っている。
つまり、金稼ぐ効率でみたら、100億円企業より、4人の企業のほうが
上回っていることが「平均的に」起こるってことだ・・・
え、えええええ(@_@!)???
■実はつじつまが合う。その理由。
逆転しているのは、ビジネスモデルが違うからである。
上記サイトに「特サビ”実”態」平成18年版のURLがあるので、
それをよかったらダウンロードして開いて見てくれ。
上の資料は「ソフト総合(第一表)」の「ソフトウェア業務の従業者規模別計」で見ているようなので
そこの「ソフト総合(弟10表)」の「ソフトウェア業務の従業者規模別計」をみてくれ。
(10行目から40行目を非表示にすると見やすい)
「同業者」、「サービス業」を並べると、こんな感じになる
サービス業:同業者の比が、4人以下、5-9人では1:3位なのに対し、
それ以外だと、1:4ないしは1:6になっている。
つまり、5-9人以下だと、直接顧客がサービス業の割合が増えている。
つまり、中小下請け構造というのは、30人以上くらいの、
ある程度の規模の会社が多く、
それ以下の5-9人以下の会社では、規模の小さいサービス業のお客さんと
直接取引する。この場合、料金は必ずしも1人月70万とはならず、言い値
になってくる。そのために、1人月単価が上がる.
■実際には・・・
「特サビ”実”態」は、この18年統計がよく出ていて、最近は、ここまで
資料が出ていないんで、残念ながら、詳しい分析が出来ないが、
上記動向が変わってきていることが分かる。
「特サビ”実”態」の25年版は、いかのようになっている。
4人以下は平均より下、つまり18年に比べ大きく下がった。
一方5-9人は、大きく変わっていない。
つまり、4人以下と5-9人でもビジネスモデルが違っている。
このビジネスモデルの違いは、
1.4人以下で下請け(派遣)の割合が増えだした
2.4人以下と5-9人では市場が違い、4人以下の市場単価が
急激に下がった
これは資料がないのでどちらともいえないが、
(2)のような気がしている。
下請け以外の市場では、
・専門技術を生かした市場(ベンチャー)
・対零細・個人のシステム化
の2つがあり、後者の市場が4人以下の場合が多かったが、
その市場で価格破壊が起きているのだと思う。
■まとめ
日本のソフトハウスには下請け構造以外に
(零細サービス業相手のような)
対顧客市場があり、10人以下のソフトハウスは、そこの仕事を請けて
伸びてきた。
しかし、市場構造に変化が起こったらしい。この変化はよくわからない。
もしかすると、後者の市場はさらに2つにわかれて、
・専門技術を生かした市場(ベンチャー)
・対零細・個人のシステム化
があり、「対零細・個人のシステム化」の価格破壊が起きているのかもしれない。