昨日「64(前編)」を観た帰り、エンジンをかけたら「金スマ」をやっていて、スーパーの駐車場に車を置いてじっくり中居君とベッキーさんのやりとりを観た。
ネット上でもきっと話題になってるんだろうけど、中居くんていい人だなと心から思う。
仕事のレベルとしてすばらしいという言い方もできるかもしれないが、そういう理屈を越えたものを感じる。
なんだろ、仕事への敬意かな。
芸能という特殊なお仕事、関わる人たちすべて、そしてそれを支えてくれる人たちすべてに対して、敬意や感謝を抱き、当然そのうちの一人であり、渦中の人物であるベッキーさん自身も大切にしながら話している。
ともすれば、少しでも表面を取り繕えないかという方向にベッキーさんの心が振れたときには、すっと引き寄せてくる。いいにくいことは短くはっきりと、低いトーンで言う。
『たった1日で声まで良くなる話し方の教科書』にあった話し方の定石が、中居くんクラスになると自然に身についているのかとも驚いた。
中居くん自身が、業界に長く身を置き、いろいろ辛い思いもし、世間なるものがいかに厳しいものかも知り尽くし、それでも同じ世界で生きていこうとする、いやそこでしか生きていけない後輩をなんとかしたいという思いにみちあふれていた。ベッキーさんに、こんな先輩がいてよかった。
ほんとはね、ベッキーさんが世間様にここまで頭下げることではないと思っている。芸能人なんだから。
われわれ一般人との感覚と別に次元を生きる人たちの話ではないか。
三田佳子さんが「女優! 女優! 女優!」と薬師丸ひろこに言うセリフが浮かぶ。
芸人さんが同じことをしたら「それも芸の肥やしや」といってプラスに評価する文化まで日本人はもっていた。
ネット上で匿名でなんか言ってる人に通じる話とは思えないけど。
何にせよ、世知辛い世の中になった。
熊本地震をお見舞いする内容の文章を書きながら、笑顔の写真を一緒に載せただけで「不謹慎だ」と批判する意見もあったという。ばかじゃねぇの。あ、そろそろ炎上しちゃうかな。
ベッキーさんの涙よりも「こんなふうにみんなで御飯食べるの、どんだけぶりだよ!」とからんでいく中居君の言葉に目頭があつくなる夜だった。
「64」の後編がはやく観たい。すでに傑作だ … 。