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水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

文化性

2011年08月05日 | 日々のあれこれ

 昨日のB部門で、春日部高校さんがみごと県大会にコマを進めた結果を知り、シードの慶応志木さんは貫禄の演奏だったことを役員に行ってたなかじま先生から聞いた。
 やるじゃないか、男子校勢。
 D部門ではさすがにきびしい状況におかれた川越さん、松山さん、そして本校だが、きっとAではいけると思う。
 あっ、あとはうちがいけばいいだけのことか。頑張ろう。
 客観的にみると、高校から楽器を始めた子が圧倒的多数を占める男子校バンドが、それなりに上手になるのはえらいと思う。
 部員の頑張り、指導者の指導力が大事なのは言うまでもないが、ある程度の文化性がどの程度ベースになっているかも重要な要素だろう。
 入部してきた1年生が全員が初心者だった場合でも、きいてみると半分ぐらいがピアノひけますみたいな子だった場合があって、そういう学年の伸び方は早い。
 もちろん男子校の場合は、そういう文化系タイプばかりでもだめで、「やるしかねえ」「気合いでいこうぜ」という体育会系のノリの子も必要だ。
 慶応志木さんなんかは、イメージでの想像にすぎないけど、きっと育ちのいい子、小さいときから音楽に触れてました的な部員比率が大きいんじゃないかな。
 最近は選曲もぴたっとはまってるし。
 選曲と言えば、ここ何年かの熊谷女子さんの選曲もひそかに萌えてて、ちょっとシャレオツな曲をすっきり仕上げていてかっこいい。
 うちも今年はクラシックアレンジに背伸びしてみるのは避け、ポップス要素の多いなので、自由曲に入ってしまえばこっちのものさ。
 でも、課題曲だ。ほんとにやりがいがありすぎる。
 一つ一つの音符に、技量というか、バンドメンバーや指揮者のもつ文化性が色濃くでてしまう。
 お上品な家庭に生まれクラシック音楽に慣れ親しむ環境ではなく、裏日本の温泉街で大工の息子として生まれ、隣の旅館から聞こえる芸子さんの音楽で育った指揮者に、欧米の伝統音楽のノリはわいてこない。
 せめてイメージをもとうと集英社新書『薔薇戦争』をいつも持ち歩いてもいるが、3行読むと寝てしまうし。
 なので、いろんな先生に演奏を聞いてもらい、いろんな意見をうかがい、なんとかぎりぎり西洋音楽に聞こえるかなというしろものにはしたいものだ。
 
 話は変わるけど高野和明『ジェノサイド』はおもしろいです。
 超弩級のエンターテインメントという帯の惹句に偽りはない。
 莫大なお金をかけて、最新の撮影技術で壮大な映像を作り出せるアメリか映画だが、あちらの方は残念なことに内容面の創造力を持ち合わせていない。
 ぜひともこの本を原作にしてハリウッドで映画化してくれないかなと思い、それでももてあますくらいかなというくらいスケールの大きな娯楽作品だ。

コメント
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