島田紳助氏のニュースを聞いてすぐ「引退しても食うに困らない人はいいなあ」と思ってしまった。
光星学院の先生以上に肚をくくれてない会社でやっていけるか、なんて思いもあったのではないだろうか。
寝る前に、以前買って少しだけ観てそのままになっていたDVD「紳竜の研究」を観てみる。
吉本興業の漫才師育成学校でたった一回だけ行われた彼の講義を収めた部分。
何人かの方が「才能のある方だけに引退は惜しい」と述べていたが、ほんとうにそんな印象だし、才能があるうえに努力をしたからあそこまでの地位を手に入れたのだろうと改めて感じる。
「おれも努力なんかしてへんよ」と島田氏は語る。
「若いころ、おもしろいと思った漫才を録音して、全部ノートにおこしてな、繰り返して読んで、オチの構造とか間が何カ所あるかとか研究した」ぐらいかな、と。
漫才で食っていこう、一番になってやろうと思った島田氏にとって、この程度の作業は努力というほどのものではないのだろう。
しかし、この話を聞いている吉本の若手達のなかで、いったい何人がこの作業を行うだろう。
昔、文章が上手くなるために、自分がいいと思う文章を原稿用紙に書き写すといいという話をきいて、少しやったことがあるけど、すぐにやめてしまった。
ちなみに浅田次郎氏は、畳に穴があくほど川端康成他好きな作家の文章を写し続けたという。
努力のやり方を聞いて「なるほど」と思う人が100人いたとして、そのうち実際に行動にうつすのは多分一桁ではないだろうか。
きっとどんな分野でもそれはあてはまる。
どんな仕事でも、それでおまんまを食っている人はプロである。
しかしそのうち一流とよばれるプロは、ほんのひとにぎりだ。
さらに超一流とよばれる人は、とんでもない努力をしている。
一般人には想像もできないレベルの努力をしている。
ただし、彼らはそれを意図的な努力とは思ってないふしがある。
一年365日素振りを500回ずつするのは、ふつうですよね、みんなやってるよね、努力のうちにはいんないよねという感覚でいきているのだ。
途中で寝てしまったが、明日続きをみよう。
とんでもないDVDであることだけは間違いない。