水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

B部門

2011年08月12日 | 日々のあれこれ

 B部門で武蔵越生さんが西関東に進めなかったことは、自分の中でもけっこう驚きだ。
 年に1、2回接する機会のある武蔵越生さんの演奏は、それはもう圧倒的なサウンドだから。
 これで「部員が多いのにBに出ているからそんなことになるんだ」的なことを言う輩がまた出そうだな。
 たしかに大人数の学校はAに出た方がいいと思うが、その部のおかれた状況のなかで、顧問が最終的に決めることであって、ルールの範囲内で行われていることである以上、周りがとやかく言うことではない。
 残念なのは、いい大人の人からも同じ主旨の話を聞くこともあるからだ。
 人数が多いからAに出るなんて、そんな簡単なものでないことは、ちょっと考えればわかりそうなものなのに。 ちなみに本校は、部員が増えたのでAに出た(笑)。
 でもね、多いときで100人を超える部員がいても、50人のAメンバーをそろえられた年はない。
 今年だって47人だし。どうしても55人にしようと思ったら、楽器を持って三ヶ月の子に入ってもらって、吹くまねだけしててなんてことにもなる。
 自分たちのやりたい音楽、自分たちの達したいレベル、部活としての目標をどう設定するか、部員のモチベーション、そして部のおかれた学校の状況。
 いろんな要素がからみあってくる。
 部員が多いからAに出よう、Aで結果を出すために伊奈学園と同じくらいの練習をしようと無理してみたら、Bにも苦しいくらいの人数になってしまうなんてこともありうる。
 コンクールには出ることが一番教育的とおれ的には思っているけど、楽器の取り扱いもままならない状態でステージに無理に上がるべきではないと考える人も当然いるだろう。
 選ばれしメンバーでいい結果を出すことが一番教育的なのだと考えもあるだろう。
 一方で楽器や練習場所を提供している学校側が、無理にでもAに出なさいと言うなら、部員がBに出たいと思ってても、顧問は生徒を説得しAに出る方向にもっていくのが仕事だ。
 ほとんどが楽器初心者の男子校バンドと、経験者がほとんどの学校さんとを、部員の数だけで単純に比較するのも意味がない。
 多くのスポーツみたいに男女別にする方法、ボクシングみたいに体重別にする方法、少林寺拳法みたいに経験年数による部門をつくる方法もある。
 部員が80人いて30人しか出られないのはかわいそうと意見もあるが、野球やサッカーの名門校はのきなみ100人を超える部員がいて、選手としてベンチ入りできるのはせいぜい20人だ。
 それについては誰も文句を言わない。
 吹奏楽でそれが問題になるのは部門が複数あるからで、吹奏楽コンクールは45人で編成する部門だけにすると決めてしまえばすべて解決する。
 今の体制で実施するなら、ルールの範囲内で、各学校の状況に応じて参加の仕方を決めればいいだけのことだ。
 ま、子どもはしょうがないけどね、いろいろ言うのは。
 でも吹奏楽連盟が「多くの部員が在籍しているにもかかわらず、Bの部に出場を行うため、過度な出演者選考を行い … 」などとオフィシャルの冊子で書いちゃだめでしょ。
 自分たちの決めたルールを逸脱してない団体に対し、自分たちの無策ぶりを棚にあげてそんなことを一方的に宣言する。うちのことかなと思ってしまう団体さんはたしかにあるだろうけど、もちろん反論の場などあるはずがない。メディアによる暴力とどこが違うだろう。
 だいたい200人から55人選ぶバンドの方がよほど「過度な出演者選考」じゃないのか。
 そういうの一回やってみたいよ。
 
 昨夜は、盟友の先生と大宮で残念会。
 ともに県大会出場ならずヘコんでいるのに、気がつくと次に向けてどうするかという話をしている。
 業というしかない。

コメント
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