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Chateau Petrus 1975

2008-02-23 05:53:41 | フランス・ボルドー

Chateau Petrus 1975

(+)実家のワインセラーシリーズです。


~神話の象徴~
シャトー ペトリュス
CHATEAU PETRUS


 CH.ペトリュスは、今でこそ、ポムロル地区の、品質において高いポジションを占めていますが、 かつてはサン・テミリオンと同様、ドルドーニュ河対岸のローカルワイン にしか過ぎませんでした。

19世紀、アルノー/Arnaud家が所有していた時代、ペトリュスはその僅か6.5haのみの畑に70%のメルロと30%のカベルネ・フランが伝統的な栽培比率で植えられ、20世紀初頭、アルノー家はSCシャトー・ペトリュス社を設立し、一般公開株としました。

1925年、リブルヌ市のホテル・ルーバの経営者の妻であったルーバ/Loubat夫人は、SCシャトー・ペトリュス社の株を購入し、1949年までにはSCシャトー・ペトリュス社の完全な所有者となりました。

第二次世界大戦末期、1945年にボルドーの多くのシャトーがそうであったように、ペトリュスは並々ならぬ桁外れなワインを造り、ペトリュスを国際的にもワイン商人の興味を引いたのがこの1945ヴィンテージで、クリスチャン・ムエックス氏の父、ジャン・ピエール・ムエックス氏によって、ブドウ園の持つ可能性が評価され、地方にも認められました。

彼の会社、Ets. ジャン・ピエール・ムエックス社は、ドルドーニュ河の右岸(メルロ主体のポムロルとサン・テミリオンのアペラシオンを含む)における最も有力な名門ワイン商で、1945年にペトリュスの独占販売権を取得し、そしてルーバ夫人が亡くなって3年後の1964年には、二人の相続人のうちの一人の持ち株を購入し、SCシャトー・ペトリュス社の50%の取得しました。

1969年、ペトリュスはCH.ガザンから5ha購入し、現在の広さにまで拡張し、その後、移植により現在のメルロ95%とカベルネ・フラン5%の栽培比率となりました。

また、1878年にCH.ペトリュスがパリの博覧会で金賞を獲得して から、その高品質性が見直され、1947年の現エリザベス女王とエジンバラ公フィリップ殿下の結婚に際して、ルーバ夫人がCH.ペトリュスを贈ったこともあり、1950年代にはボルドーのネゴシアンたち が興味を示すようになり、1960年代にはイギリスのマーケットで広く知られるようになり、更に、大西洋を越えてアメリカの名門ケネディ家贔屓のワインとしても知られるようになり、今では、シャトー・ペトリュスに至っては、メドッ クの銘醸シャトーも遥かに及ばない価格で取り引きされ、しかもめったに 手に入らない稀少ワインとなっています。

また、ポムロルには、メドックやサン・テミリオンのような格付けがありませんが、11.5haの小さなペトリュスからは稀有なワインが造られており、ポムロルの高地に位置し、ワインをあまり目立たせないために新樽は洗われ、ブドウは生産性が損なわれても純粋な味わいのために、充分に成熟してから収獲されます。

ポムロルの中でも、このペトリュスの土壌だけが隣接するシャトーらと異なり、主要品種のメルロ種にとって最適土壌(ポムロルの丘の中央にある一握りの粘土質の土) であったことがシンデレラワインの誕生の大きな要因であり、また、ペトリュスはワイン評論界の大半で神格化されており、産出される 品質は、メドック地区の第1級のワインに匹敵すると評価されています。

今日、ペトリュスはジャン・ピエール・ムエックス社とリリー・ラコスト夫人とルーバ夫人の姪の所有となっており、初代であるジャン・ピエール・ムエックス氏の息子クリスチャン・ムエックス氏(右写真)が管理しており、ブドウ木を管理するミシェル・ギル/Michel Gilet氏は化学を用いない自然を夢見て、またセラーマスターを務めるフランソワ・ヴェイシエール/Francois Veyssiere氏もまた、絶滅の危機にある果実の樹木の収集家であり、ワインメーカーを務めるジャン・クロード・ベルー/Jean-Claude Berrouet氏は、ラフルール・ペトリュスやラ・マグドレーヌやトロタノワ同様に、自らのバスク人の熱意をペトリュスに吹き込みました。

■ジャン・ピエール・ムエックス社■

 1937年、ジャン・ピエール・ムエックスによってボルドー地方のドルドー ニュ河畔にあるリブールヌ市に設立されたジャン・ピエール・ムエックス 社は、ポムロル、サン・テミリオン、フロンサックなどリブールヌを中心 とした赤ワインのみを専門に取り扱うシャトー・オーナー兼、ネゴシアン (ワイン商)です。

1952年にサン・テミリオンのCH.マグドレーヌを買収したのをスタートに、 ポムロルのCH.ラフルール・ペトリュス、CH.トロタノワ、CH.ラ・グラ ーヴを次々に買い取り、1960年代にはボルドーの有力ネゴシアンと比肩す るまでに発展を遂げており、また、現在、ポムロールの銘醸シャトー・ペトリュスを含む18のシャトーを自社所有及び管理、経営をしています。

これほどまでの成功にもかかわらず、リブ ールヌ周辺の赤ワイン以外は決して取り扱わないという点は、ムエックス社の最大の特徴であり、専門領域内のワインについてのスペシャリストであることを誇りとし、代理店との取引のみを行っています。

現在のオーナーのクリスチャン・ムエックスは、あらゆる細部まで自分の目で確かめる完全主義を貫き、CH.ペトリュスのほかポムロルの数多くの シャトーを所有し、また販売もするムエックス社のトップであり、そして 美術への造詣も深く現代美術のコレクターとしても有名な人物。

ペトリュスには、「天国への鍵を手にした聖ペテロ」と言う意味があり、こ れは、飲んだらすぐさま昇天?いやいや、昇天するほどの感動を与えてく れるということ。
アーベンワインショップ より)


シャトー ペトリュスは、葡萄の中でメルロ種を主とした(95%~100%)世界最高の偉大なワインの一つで、よいワインが出来る諸条件が正しく整のったときに、最大にして最良のワインが誕生します。 

このペトリュスの特徴としては、その味わいは、ブラックチェリーなどの黒系果実香に、熟成させればさせるほど強くなる黒い土の湿った香りや、トリュフを想わせる様な香りを感じ、その歳月とともにましていく風味の複雑さと微妙なニュアンスは、まさに驚異である。と。

「ペトリュス」の名は、天国の扉の鍵を持つという「聖ペテロ」から来ています。

余談ですが、アガサ・クリスティーの代表作、『ナイルに死す』を1978年に映画化したミステリーサスペンス『ナイル殺人事件』。ミア・ファーローが美しかった。そこに登場したワインです。詳細は、このワインを用意して映画をDVDでご覧ください。
はまおか酒店 より)


ジャン・ピエール・ムエックス社

地域専門のシャトーオーナー・ネゴシアン- Area Specialist
ジャン・ピエール・ムエックス社は、1937年、ドルドーニュ河畔にあるリブールヌ市 (Libourne) にジャン・ピエール・ムエックス氏によって設立された。この会社は徐々に発展したが、その間常にリブールヌを中心としたワインのみを専門としてきた。即ち、ポムロール、サン・テミリオン、フロンサック専門のネゴシアンと言える。
最初の投資は1952年、サン・テミリオンのグラン・クリュであるシャトー・マグドレーヌ Ch. Magdelaineを買収することであった。それからポムロールのシャトー・ラ・フルール・ペトリュスCh. La Fleur Petrus、シャトー・トロタノワCh. Trotanoy、シャトー・ラグランジュCh. Lagrangeを買い取り、現在ムエックス社はシャトー・ペトリュスCh. Petrusを含む15のシャトーを自社所有シャトーとして管理、経営している。
このようにムエックス社は発展を続け、1960年代にはボルドーの有力なネゴシアンと肩を並べるに至った。そしてこのことが更に大きな葡萄園やセラー設備の拡充を可能にしたのである。
ボルドーの有力会社がすべて巻き込まれたようにムエックス社も1972年のオイルショックでは一時危機に陥ったが、経営面での素晴らしい努力の結果いち早く回復し、1976年以降はオイル・ショック前以上の発展を遂げた。ジャン・ピエール・ムエックス社の性格がはっきり表れている点は、これほどまでに発展を遂げたにもかかわらず、リブールヌ周辺のワイン以外は扱わないということである。あくまでも専門領分内のワインについてのスペシャリストであることをかたくななまでに守り通し、代理店との取り引きしか行っていない。
経営陣はムエックス社の家族が中心となっている。メートル・ド・シェは、ジャン・クロード・ベルーエ、ボルドー屈指の醸造学者。
KATSUDA より)


Chateau Petrus 1975

メルロー95%、カベルネ・フラン5%

最も無骨なペトリュスのひとつだろう。いまだにくすんだガーネット・プラム(紫色)色をしており、過熱したブラックチェリー、桃、カラメル、チョコレート、ほのかな鉄や血のゴージャスなノーズを持っている。フルボディで、超絶的な凝縮感があり、タンニンやエキス分はおびただしい。
パーカーポイント98+点
飲み頃期間:2005年~2040年
インポートリカーショップ より)



どうも、この75のラベルにはGrand Cruという文字が入っていません。ネットで見ても、ほかのVintageでは、これ以前も含めてGrand Cruと書いてあるんですけどね。どうしてでしょう。


Chateau PetrusのWikipediaはこちら (ENGLISH)




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