Morey Saint Denis Coeur dArgile Frederic Magnien 2010
FREDERIC MAGNIEN(MICHEL MAGNIEN)フレデリック・マニャン(ミシェル・マニャン)
モレ・サン・ドニを拠点とし、5代にわたってワイン造りを行う名門、マニャン家。元々収穫したブドウを協同組合に卸し、栽培だけを行う農家でしたが、4代目のミシェル・マニャン氏(写真:左)が1967年に独立、シャンボール・ミュジニーの一級畑を購入したのを機に、妻のドミニクと共にブドウの栽培からワインメイキングまでを一貫して行うドメーヌとしてワイン造りをはじめました。そして、1991年までの間に10以上のアペラシオンを手掛けるまでに成長、現在では19ヘクタールを所有しています。 マニャン家は現在、ミシェル氏の息子であるフレデリック氏が運営を任され、5代目当主として、グラン・クリュ、プルミエ・クリュを含む高品質なワインを造り出しています。フレデリック氏は、17歳から畑やカーヴで父の手伝いをしながら、ボーヌにある醸造学校でワインを学び、その後「シャサーニュの手本」とも呼ばれる、ドメーヌ・ジャン・ノエル・ガニャールでブルゴーニュワイン造りの基本を、更にブルゴーニュだけではなくカリフォルニアのカレラ、オーストラリアのバンノックバーンなどでピノ・ノワールの醸造方法を学びました。
そして、1995年には自分の理想のワインを造るため、 父が造り上げたドメーヌスタイルではなく、敢えてネゴシアンという立場を取って 「フレデリック・マニャン」名義でワイン造りを始めました。 フレデリック氏が父とは違う自分自身のワインを、しかもネゴシアンスタイルでワインを造ろうと決心した大きな理由は、ブルゴーニュという独特な土地において、生産者の趣向や時のトレンドを追うのではなく、異なるテロワールの個性が自然な形で引き出されているワインを造りたかったから。 彼はワイン造りを始めるとすぐに「若き新星」「新しいスタイルを確立した異端児」などと称されるようになり、年々その評価を上げ続けています。フランスのワイン評論家、ミシェル・ベタンヌとティエリー・ドゥソーヴのワインガイドでは、2012年度版においてネゴシアンとしては最高評価のBDマーク4つを獲得しました。
※ネゴシアンスタイルで造られる「フレデリック・マニャン」に対し、 現在も所有する自社畑で造られるワインは、父である「ミシェル・マニャン」の名義でリリースされています。
最高のワインを造るために、フレデリック氏は毎年3月、房も葉もつけていないブドウ畑に朝日が昇る前から自転車で出かけ、朝日が一番早く当たる区画を厳選、決めた畑は所有者に直接交渉を持ちかけてワインを購入するそうです。テロワールにおいては、"クール・ド・ロッシュ(岩盤)""クール・ダルジール(粘土)""クール・ド・フェール(鉄)"という土壌のタイプを表記したキュヴェを造っている事からもわかるように、「岩」「粘土」「鉄」などの土壌の構成要素にこだわり、それらがワインの味わいにどのように影響を与えるかを重要視して決めていくそう。そして、区画が決まれば、最良のブドウの生える樹を探し、とりわけ樹齢40年以上のヴィエーニュ・ヴィーニュを中心に厳選、よりテロワールの特徴を表現できる根のしっかりと張った樹を選び出しています。
独自のこだわりを持って選んだブドウの栽培は、基本的に有機農法と太陰有機法(Bio-Lunaire)に則って行われます。太陰有機法とは、月の満ち欠けに合わせワイン造りにおける各行程を進めていくこと。 地球のエネルギーをワインに最大限取り入れることができるという考えに基づいて行われる栽培法です。無農薬、有機栽培はもちろん、月の運動によりブドウ畑の作業を規定し、通常のビオロジックにビオディナミの考え方(天体運行によるビオディナミ・カレンダー)を導入し、ビオロジーとビオディナミの中間に位置するワイン造りを実施しています。2008年から以降は完全に有機農法となり、2012年ヴィンテージからは、エコセールの資格も取得しました。
フレデリック氏は、このような独自のワイン栽培を、自身で設立したブドウ耕作会社、自身を含めた自前のスタッフで行うようにし、剪定から収穫まで全て指示をして行っています。それこそが、「限りなくドメーヌに近いネゴシアン」と言われる所以であり、他にはない独自のスタイルでのワイン造りを確立しています。
フレデリック氏のワイン造りで、テロワールと醸造方法の他もう一つ忘れてならないのが、強いこだわりを以て採用しているバリック樽。世界でも最高級のバリック樽を造ると言われるフランソワ・フレール社を、「自分が使うことでますます価値が上がる」と説き伏せて使い始めたそうです。フレール社のバリックを使うことができるのは極わずかな選ばれた生産者のみであり、中でもフレール社製の樽を100%使用しているのは、あのドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ、コント・ラフォン、ルロワ、そしてフレデリック・マニャンのみ。フレデリック氏は、色々なバリックを試した結果、通常2年のところ3年間乾燥熟成させた、あのドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティと同じ仕様のバリックを採用しました。しかし、フレデリック氏はこのことついて「樽はワイン造りの一工程に過ぎない」 語っており、あくまで自分の目指すワイン造りのためのこだわりの一つという姿勢を貫いています。
(エノテカ・オンラインより)
モレ・サン・ドニ
“クール・ダルジール”2012年
栽培地域
いずれも国道74号線沿い、ジュヴレ村寄りのLes Herbuottes、Les Chenevery、Clos Solonの一部ビオロジックの10区画からなる1.90ha。フレデリックの畑選びでは珍しく地続きとなっており、ジュヴレとシャンボールに挟まれたこのアペラシオンは意外と多様性をもつ中で、あえて区画を集中させた。“粘土”を意味するArgileの名の通り、粘土質を多く含む土壌からは凝縮した力強さを構成する葡萄を産む。標高250m。平均樹齢は35年。収量は45hl/haに制限。
栽培地域
除梗後5日間の低温マセラシオン。自然酵母で発酵。マロラクティック発酵後、13ヶ月の樽熟成には新樽30%を使う。オリ引き、軽くフィルタリングされボトリング。6,000本生産。
フレデリック・マニャン コメント
生まれ育った土地モレ・サン・ドニにはそれなりの思い入れがあり、それだけに畑選びにはもっともこだわった銘柄の一つ。
モレ・サン・ドニは実は多様性をもつアペラシオンで、ジュヴレ・シャンベルタン側とシャンボール・ミュジニー側ではキャラクターが異なる。好みにもよるが、ボリューム感があり強さを備えた繊細さと、丸いタンニンがこのアペラシオンを表現する上で最も重要な要素だと感じている。ジュヴレ寄りの地続きの畑を選んだのはそんなワインを造りたかったから。
イメージしたのはクロ・ド・ラ・ロシュのように強く、引き締まった骨格の中に緻密かつ繊細で濃厚な果実味、ミネラルを閉じ込めた複雑さ。このコントラストが本来のモレ・サン・ドニの個性であり、面白さである。モレのエレガントさを支える底力が備わってこそ完成されたワインとなる。
(うきうきワインの玉手箱より)
竹八にてグラスで
抜栓日:2015年12月9日
色合いはそこそこ濃いルビーで輝きあります。香りは赤い花、ベリー系、樽香がマイルドですがしっかりと主張しています。エレガントな香り。綺麗に作られています。味わいはタンニンも思いの外しっかりで、飲み口がどっしり系の味わい。果実味豊富です。香りだけではよく分かりませんが、味わいだとあ~、モレね?って印象です。旨かった。
FREDERIC MAGNIEN(MICHEL MAGNIEN)フレデリック・マニャン(ミシェル・マニャン)
モレ・サン・ドニを拠点とし、5代にわたってワイン造りを行う名門、マニャン家。元々収穫したブドウを協同組合に卸し、栽培だけを行う農家でしたが、4代目のミシェル・マニャン氏(写真:左)が1967年に独立、シャンボール・ミュジニーの一級畑を購入したのを機に、妻のドミニクと共にブドウの栽培からワインメイキングまでを一貫して行うドメーヌとしてワイン造りをはじめました。そして、1991年までの間に10以上のアペラシオンを手掛けるまでに成長、現在では19ヘクタールを所有しています。 マニャン家は現在、ミシェル氏の息子であるフレデリック氏が運営を任され、5代目当主として、グラン・クリュ、プルミエ・クリュを含む高品質なワインを造り出しています。フレデリック氏は、17歳から畑やカーヴで父の手伝いをしながら、ボーヌにある醸造学校でワインを学び、その後「シャサーニュの手本」とも呼ばれる、ドメーヌ・ジャン・ノエル・ガニャールでブルゴーニュワイン造りの基本を、更にブルゴーニュだけではなくカリフォルニアのカレラ、オーストラリアのバンノックバーンなどでピノ・ノワールの醸造方法を学びました。
そして、1995年には自分の理想のワインを造るため、 父が造り上げたドメーヌスタイルではなく、敢えてネゴシアンという立場を取って 「フレデリック・マニャン」名義でワイン造りを始めました。 フレデリック氏が父とは違う自分自身のワインを、しかもネゴシアンスタイルでワインを造ろうと決心した大きな理由は、ブルゴーニュという独特な土地において、生産者の趣向や時のトレンドを追うのではなく、異なるテロワールの個性が自然な形で引き出されているワインを造りたかったから。 彼はワイン造りを始めるとすぐに「若き新星」「新しいスタイルを確立した異端児」などと称されるようになり、年々その評価を上げ続けています。フランスのワイン評論家、ミシェル・ベタンヌとティエリー・ドゥソーヴのワインガイドでは、2012年度版においてネゴシアンとしては最高評価のBDマーク4つを獲得しました。
※ネゴシアンスタイルで造られる「フレデリック・マニャン」に対し、 現在も所有する自社畑で造られるワインは、父である「ミシェル・マニャン」の名義でリリースされています。
最高のワインを造るために、フレデリック氏は毎年3月、房も葉もつけていないブドウ畑に朝日が昇る前から自転車で出かけ、朝日が一番早く当たる区画を厳選、決めた畑は所有者に直接交渉を持ちかけてワインを購入するそうです。テロワールにおいては、"クール・ド・ロッシュ(岩盤)""クール・ダルジール(粘土)""クール・ド・フェール(鉄)"という土壌のタイプを表記したキュヴェを造っている事からもわかるように、「岩」「粘土」「鉄」などの土壌の構成要素にこだわり、それらがワインの味わいにどのように影響を与えるかを重要視して決めていくそう。そして、区画が決まれば、最良のブドウの生える樹を探し、とりわけ樹齢40年以上のヴィエーニュ・ヴィーニュを中心に厳選、よりテロワールの特徴を表現できる根のしっかりと張った樹を選び出しています。
独自のこだわりを持って選んだブドウの栽培は、基本的に有機農法と太陰有機法(Bio-Lunaire)に則って行われます。太陰有機法とは、月の満ち欠けに合わせワイン造りにおける各行程を進めていくこと。 地球のエネルギーをワインに最大限取り入れることができるという考えに基づいて行われる栽培法です。無農薬、有機栽培はもちろん、月の運動によりブドウ畑の作業を規定し、通常のビオロジックにビオディナミの考え方(天体運行によるビオディナミ・カレンダー)を導入し、ビオロジーとビオディナミの中間に位置するワイン造りを実施しています。2008年から以降は完全に有機農法となり、2012年ヴィンテージからは、エコセールの資格も取得しました。
フレデリック氏は、このような独自のワイン栽培を、自身で設立したブドウ耕作会社、自身を含めた自前のスタッフで行うようにし、剪定から収穫まで全て指示をして行っています。それこそが、「限りなくドメーヌに近いネゴシアン」と言われる所以であり、他にはない独自のスタイルでのワイン造りを確立しています。
フレデリック氏のワイン造りで、テロワールと醸造方法の他もう一つ忘れてならないのが、強いこだわりを以て採用しているバリック樽。世界でも最高級のバリック樽を造ると言われるフランソワ・フレール社を、「自分が使うことでますます価値が上がる」と説き伏せて使い始めたそうです。フレール社のバリックを使うことができるのは極わずかな選ばれた生産者のみであり、中でもフレール社製の樽を100%使用しているのは、あのドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ、コント・ラフォン、ルロワ、そしてフレデリック・マニャンのみ。フレデリック氏は、色々なバリックを試した結果、通常2年のところ3年間乾燥熟成させた、あのドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティと同じ仕様のバリックを採用しました。しかし、フレデリック氏はこのことついて「樽はワイン造りの一工程に過ぎない」 語っており、あくまで自分の目指すワイン造りのためのこだわりの一つという姿勢を貫いています。
(エノテカ・オンラインより)
モレ・サン・ドニ
“クール・ダルジール”2012年
栽培地域
いずれも国道74号線沿い、ジュヴレ村寄りのLes Herbuottes、Les Chenevery、Clos Solonの一部ビオロジックの10区画からなる1.90ha。フレデリックの畑選びでは珍しく地続きとなっており、ジュヴレとシャンボールに挟まれたこのアペラシオンは意外と多様性をもつ中で、あえて区画を集中させた。“粘土”を意味するArgileの名の通り、粘土質を多く含む土壌からは凝縮した力強さを構成する葡萄を産む。標高250m。平均樹齢は35年。収量は45hl/haに制限。
栽培地域
除梗後5日間の低温マセラシオン。自然酵母で発酵。マロラクティック発酵後、13ヶ月の樽熟成には新樽30%を使う。オリ引き、軽くフィルタリングされボトリング。6,000本生産。
フレデリック・マニャン コメント
生まれ育った土地モレ・サン・ドニにはそれなりの思い入れがあり、それだけに畑選びにはもっともこだわった銘柄の一つ。
モレ・サン・ドニは実は多様性をもつアペラシオンで、ジュヴレ・シャンベルタン側とシャンボール・ミュジニー側ではキャラクターが異なる。好みにもよるが、ボリューム感があり強さを備えた繊細さと、丸いタンニンがこのアペラシオンを表現する上で最も重要な要素だと感じている。ジュヴレ寄りの地続きの畑を選んだのはそんなワインを造りたかったから。
イメージしたのはクロ・ド・ラ・ロシュのように強く、引き締まった骨格の中に緻密かつ繊細で濃厚な果実味、ミネラルを閉じ込めた複雑さ。このコントラストが本来のモレ・サン・ドニの個性であり、面白さである。モレのエレガントさを支える底力が備わってこそ完成されたワインとなる。
(うきうきワインの玉手箱より)
竹八にてグラスで
抜栓日:2015年12月9日
色合いはそこそこ濃いルビーで輝きあります。香りは赤い花、ベリー系、樽香がマイルドですがしっかりと主張しています。エレガントな香り。綺麗に作られています。味わいはタンニンも思いの外しっかりで、飲み口がどっしり系の味わい。果実味豊富です。香りだけではよく分かりませんが、味わいだとあ~、モレね?って印象です。旨かった。