新年一発目の映画鑑賞!
ポレポレ東中野初来訪です!!
監督:大島新
プロデューサー:前田亜紀
製作・配給:ネツゲン
上映時間:156分
中野駅西口から歩いてすぐのところにあります。
映画館は地下にあり、1階にカフェも併設されております。
私は一昨年クラウドファンディングのミニシアターー・エイド基金に5000円募金しまして、そのリターンチケットを貰うためにポレポレ東中野に2022年内には来なければなりませんでした。
本作もそのチケットで観ようかなと思ったのですが、ちょうどいい時間の回が監督舞台登板回であったこともあり、当日分のチケット確保は困難が予想されたことから、今回はネットで予約致しました。
上映時間が長く、トイレ我慢できるか不安だったことから端の席が良かったのですが、既に前日のネット予約の段階でかなり埋まっていたため端から一つ隣の席へ。
劇場は予想通り狭いです。
上映開始前、学生2人組らしき男子たちが、最近の映画の上映時間は長すぎるのは興行上の理由か?と文句を仰っていた。ドキュメンタリー映画に限ってはあまり関係なさそうですが、最近の大作映画に関してはそんな気もしますね。
上映前は窓口が混むため、リターンチケットを貰うのは後回し。
さて、本編について。
私は前作の『なぜ君は総理大臣になれないのか』は未見です。
本作は続編が作られるくらいだからぜひ観ようと思っておりました。
知人の映画マニアのおっちゃんが昨年ベストだというので、これは即観に行かなければなと期待値高めで行った。
小川淳也の自宅から始まる。
大根だかなんだか育ててて、なんで育てているんですか?の質問に「病んでいるんでしょうね」と。
矢面に立つ仕事で批判の的に常に晒されるわけだから、そりゃ病むだろう。
私も病んでいたから植物でも育てればよかったかもしれない。
小川は50歳になったら政治家を辞めるという公約を立てていたそうだ。
当然辞めない。理屈は描かれてないが、恐らく現役世代が政治を担うべきだからとかそんなとこだろう。
60歳とかで良かったんじゃないかと思う。
辻本清美の登場するシーンがある。「心が弱いからや!」と小川を叱咤(というか激励)するシーンがある。俺が言われているようや。心が弱いから追い込まれてしまう。心の強い辻本は、選挙では当選した小川に対し、落選してしまうことになる。人生分からん。
小川は、事務所に訪れた田崎史郎に、維新の候補者に取り下げを要求したのは常軌を逸していると批判され、激昂する。追いつめられるがゆえに感情的になる。
後のシーンで、対立候補の平井も、初めは大島監督を政治に興味を持ってもらえるきっかけになればと評価していたが、後にPR映画を作りやがってと豹変する。
本作は選挙を通して追い詰められていく人間の過程を描いたという点で面白い。
小川は選挙活動時に「身体に気を付けてね」と口癖のように口にする。本当にいい人なのだろう。
映画では政策とかまでは描かれないから、既得権益を持つ悪どい平井に立ち向かうという点でしか評価できないが。
対立候補の維新が玉木国民民主の秘書だったということは初めて知った。
小川の言う通り、野党がまとまっていないのは大問題だ。
共産党と組むべきとは思わないが、国民民主と立憲が分かれている状況は次期衆院選までには解消されていないといけないだろう。
小川を家族ぐるみで応援している家族も印象的だ。こういう家族の娘さんが、政治家として跡を継いでいくのかもしれない。
本作の笑いどころとして、選挙開票日当日、民放が「自民党が過半数に届かないことが分かりました」と報道するところを、事務所に応援しに来ている後援会員たちが歓喜するシーンがある。実際は誤報だったわけだから、あのシーンはメディアの罪深さを描くのにそれなりに意味がある。
まあ、小川の事務所にとっては小川が当選したからさほど関係ないが。
ダースレイダーも出演していたらしい。見つけることができなかった。
他に印象的なシーンとして、政策秘書の食事だ。レトルトご飯に味噌汁に、チンしてできる魚。多忙なゆえ食事は私より質素だ。
あとは選挙ボランティアが事務所で封筒への手紙詰める作業かなにか?をしているシーン。いつか選挙ボランティアしてみたいので、こんな感じなのかと思った。
舞台挨拶で大島監督の姿を拝見。本当に父親に似ている。(小並感)
サイン会もあったが、周りは前作も観ているファンの人たちばかりだったから、ミーハーな私がサイン貰うのは申し訳ないと思い、今回は貰うことはなかった。だがとても気になる監督だ。リターンチケットを貰い、中野をあとにした。
町山氏は対立候補の平井にこそ密着するべきだと本作を批判した。確かに本作の物足りなさはそこにある点に同意。