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僕の読書ノート「はじめての小さな庭づくり(監修 山元和実)」

2021-08-07 14:25:57 | 書評(その他)

ベランダガーデンを始めたので、参考になるような本を探したのだが、最近出版されたようなベランダガーデンの本は見つからなかった。その代わりに選んだのが本書である。小さな庭づくりの入門書だから、ベランダガーデン作りにも役に立つだろうと考えたのである。

読んでおどろいたのは、知らない植物ばかり出てくることである。私も今から45年くらい前の小学生時代、図鑑を読んだり庭いじりをしたりして、少しは園芸植物のことを知ってはいたのだが、本書に出てくる植物品種で知っているのは1/5くらいしかなかった。それくらい、この間にとても多くの園芸品種が輸入や品種改良によって導入されたのだろう。

それから、本のタイトルには「はじめての」と書いてあるものの、この本に出てくる庭はほんとに見事な出来栄えで、ほとんどプロフェッショナルなレベルのものと思えた。だから、初心者には真似はできなくても、見ることで感性を磨くのには役に立つのかもしれない。ナチュラルな庭というよりは、フラワーアレンジメントのようなアートに近い世界だ。

巻頭言にこう書かれている。「小さな庭は、いわば植物を使ったアートのようなもの。キャンバスに絵を描くように、あなたならではの表現を、ぜひ楽しんでください」

小さな庭づくり5か条を引用する。

① 枯れることを恐れない、枯れてもがっかりしない。

② どんな小さなスペースでもあきらめない。

③ 最初から完璧を求めない。

④ アイデアが湧いたら、とにかく実行!

⑤ よく観察し、記録をとる。

①枯れてしまったら環境に合わなかったのだと、⑤学習して次に活かし、③無理せず少しずつ、②④チャレンジしていくことが肝要のようだ。枯れたり、病気になってしまうと、がっかりしたり後悔したりしやすい自分だが、さっさと諦めることも大事のようだ。

葉物野菜やハーブ類を集めた、実用と美しさを兼ね備えた「キッチンガーデン」も紹介されていて、おもしろいアイデアに思えた。ベランダガーデンにも活かせそうなのが「寄せ植え」で、一つの鉢に10種類もの植物を植えている例が紹介されている。そこまで多種類で構成しなくてもいいので、「寄せ植え」はいつかチャレンジしてみたいと思った。

この本は全体的なデザインのまとめ方が主に書かれているが、個々の植物の性質や育て方については、別途、地道に覚えていくしかないのだろうなと思った。



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