がじゅまるの樹の下で。

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2017年度肝高の阿麻和利卒業公演

2018年02月25日 | ・肝高の阿麻和利レポ

現代版組踊舞台レビューについて

 

肝高の阿麻和利 卒業公演

2018年2月24日(土)

響ホール

 

昼公演に行ってきました。

 

2017年度卒業公演の初日・昼公演は
阿麻和利役と百十踏揚役が変わる
特別キャストのレア公演!
(通常はこの二役は固定キャスト)

ということで、
これは見なければ!
と思っていました。

 

が、その日に限って休日出勤

 

泣く泣く諦めていたのですが、

当日の朝になって、

待てよ?

と。

もしかして、仕事の段取りを
あーやってこーやってああすれば
多少遅刻するくらいで行けないことはないんじゃないか!?

と開眼。

少し無理のあるスケジュールではありましたが、
やはり見るならこの公演が見たい!
ということで決行。

お昼も食べずに職場から直行。

なんとかギリギリ、遅刻もせずに済みました

 

 

そんな昼公演のレビューです。

 

 

まず、

肝高の子がALL BOYS!
3人組の「探検オタク」!

相手を隊長と呼んだり、○○隊員と読んだりと
いちいち双眼鏡使ったりと
冒頭からなかなかの癖っぷり(笑)

肝子はこれまで色んなバージョンを見てきましたが
男の子だけの3人組というのは初めて見たなぁ。

人物設定としては特に「卒業」にからめたものではなかったですが
とても新鮮に見ることができました。

愛の劇場も、ぶっ飛ばしてましたね。
阿麻和利がクッキー作って百十踏揚にプレゼントするとか…
どんな設定なんだ(笑)
すーで入れ変わった"百十踏揚"には笑いましたね。
(個人的にはこのくだりで終わっても良かったな( ˘ω˘ ))

 

ハッタラーは女の子だったのですが、
ハッタラーもみんな男の子で
男子トーク満載ってのもいつか見てみたいかも(笑)

 

 

さて、お目当ての阿麻和利は
これまで賢雄役などをしてきたリョウ君。

彼は「百十~MOMOTO~」で主役級(賢雄)を演じてきたキャリアもあるので
初めての(?)阿麻和利役とは言え、
代々の阿麻和利役とまったく遜色なく、安定の演じっぷりでした。
(そういえば、今の阿麻和利君に決まる前、
次の阿麻和利役は彼もあり得るんじゃないかなと
予想してたことを思い出したよ…)


「百十~MOMOTO~」の時もそうだったんだけど、
彼のキャラクターを一言で言うと、

 

ジェントルマン

 

かなぁ。

 

ってか、
え、イタリア人?ってくらい
女性のエスコートが自然で紳士的。

素でこうなの?

だとしたらすごいなぁ。

モテるだろうなぁ

 

肩や腰(ってか背中)に手を回して
百十踏揚をエスコート&寄り添ったり
背中とんとんして慰めたり、
最後にハグしたり、
でもそれが自然でいやらしくないあたり
日本人男子にしては珍しいなぁ、と(笑)

 

そんなジェントルマン阿麻和利でした。

 


エイサーのあとの阿麻和利&百十踏揚の語らいも
これからも仲良く夫婦として共に歩んで行こう感満載で
ラブラブだし。

じょーとーです

 

そんな阿麻和利が声を荒げるシーンで
おっ となったのは
尚泰久からの急ぎの知らせのシーン。


戸惑う阿麻和利に賢雄が追い打ちをかける。

「(前略)ほかならぬ尚泰久様は父上に当たられるお方。
どちらが重いか秤にかければ、
国王様に従うのが道理ではございませぬか!」

にかぶせて

「わかっておる!!」

と賢雄の胸ぐらをつかんで睨みつけ、

またそれと同時に百十踏揚が

「阿麻和利様!」

と止めに入ったところ。

 

ジェントルマン阿麻和利の激情の一コマ。
そりゃ百十踏揚もびっくりするよね。

そのギャップが阿麻和利の迷いや焦り、苛立ちを表していました。

 

 

一方、そんな賢雄は8代目阿麻和利役のクメ君。

近くで見たわけじゃないので
勘違いだったらアレだけど、
阿麻和利が刺されて
瀕死の状態で屋慶名達とお別れをする間、
結構……ふてぶてしい感じだった?

その様子を一瞥して、
鼻で笑ってたよう…な感じが遠目にしたんだけど、
どうかな?

個人的にはこれくらいクールで
ワルな雰囲気を醸し出している賢雄も好きです(^^)

 

ところで肝高の阿麻和利では
阿麻和利は金丸(の策)に殺された、
黒幕は金丸という展開ですが…
「首里か……やはり金丸の筋書かー!」
って阿麻和利が叫んでいるあたりからも)

 

今回は、

 

賢雄に殺された

 

とハッキリ言ってもいいと思いました。

確かに策を練ったのは金丸だけど、
最後の決め手、


「阿麻和利ヤ(殺)るべし」のGOサイン

は賢雄だった、ということ。

 

金丸宅での2人の密談シーン。

ここでは

「勝連の按司、阿麻和利。殺すには惜しい男だがの…」

「金丸様!これもお国のためでございます」

「いたしかた、あるまいのぅ」

という流れがもともとあります。

 

これまでは割とさらっとしてましたが
今回、ここを少し膨らませて。

金丸の迷いがちらり。

本当に、阿麻和利は殺すべきなのか、
殺すべきではないのではないか…。
賢雄よ、お前はどう思う?

と。

そんな金丸に

「殺すべき」
と迷いなくぴしゃりと進言したのが賢雄。

これまでよりもはっきりと、
理由も含めてしっかりと。

それによって、
金丸の心も固まる、という感じ。

 

ふぅむ。

金丸フォローをここでいれて
悪は賢雄に持っていってもらい、
賢雄のフォローは阿麻和利亡き後の演技(後悔の念)や
百十~MOMOTO~で…って感じなのかな?
と想像しました( ˘ω˘ )

最近いろんな所でちょいちょい金丸フォロー見るなぁ。
誰も100%の悪者にしないっていうのを感じたりしてます(賛成)。

 

となると、
そろそろ望月按司にももう少し敬意を表しても…(^^;)
単なるふざけた崩れキャラ一辺倒じゃなくても良いのでは…。
今回のSMプレイは…うーん……
一応(最後はどうであれ)勝連地域を繁栄させた按司の一人でもあるし、
(勝連の繁栄は阿麻和利一代によるものでなく、
その前から引き継いだものが大きいと思われる。
王府が勝連の繁栄を恐れたのも阿麻和利以前からのものかと→
正義党が苦悩して恐れている相手(権力者)でもあるんだし、
たまには違うアプローチがあってもいいなぁと思ったりもします( ˘ω˘ )。
(個人的には側用人の爺ちゃんキャラや妃のキャラクターでおかしみを出して
望月自体は酔っ払いということ以外はそんなに崩さなくてもいいかなと思ったりする)

 


高3からのメッセージチラシ。
表紙のイラストがすごいインパクト(笑)
でもこういう絵、割と好き(高校生の時はこんなテイストで描いてこともある) 

 

そうそう。

今回は卒業公演ということもあって
肝高の詩の後に、ダイナミック琉球もありました。

もちろん、肝高の阿麻和利バージョン♪
ひっさびさに見た!!

きむたかバンドの生演奏・生歌。
口説の時にコーラスいれてたのステキング

キーボードさんが特にノリノリだったような♪

 

+ + +

 

最後に。

高校3年生の皆さん、卒業おめでとうございます。

肝高の阿麻和利の活動を通して培ったもの・ことは
必ずみなさんの力、武器になることでしょう。

これから歩むそれぞれの道に
幸多かれと

GOOD LUCK!


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