がじゅまるの樹の下で。

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阿麻和利の讒言【1】

2012年10月31日 | ・琉球史散策/第一尚氏

前回に引き続き、口伝による民話集
『羽地の民話』(名護市史編さん室・名護市教育委員会/1993)より、
今日も阿麻和利に関する話を。

 

概要↓

 

護佐丸の住む中城城から、毎日ゴンゴンと音がしていた。

人々はその音を聞いて武器を作っていると思い、
「護佐丸は王様を攻めるための戦の準備をしているに違いない」
と噂した。

その噂が王様の耳に入ったので
王様は阿麻和利に確かめてこいと命じた。

阿麻和利は中城に行ったが、
中に入ることはできなかった。

そこで、

「中に入ることはできませんでしたが
確かにゴンゴンと音がします。
きっと戦の準備をしているのでしょう」

と報告した。

王様は阿麻和利に命じて中城を攻め、
護佐丸は王様には刃向えないと自害した。

しかし、王様の兵士が鍛冶場を見つけ、
あのゴンゴンという音は農機具を作っていたのだ
ということを知って王様に報告した。

王様は怒って阿麻和利を討った。

 

 

…概ね歴史通りの展開ですが、
ツッコミ所はただ一つ。

 

阿麻和利、決して嘘はついてない。

事実と思ったことを言っただけ。

 

勝手に早合点したのは王様じゃん!?

 

カワイソ、阿麻和利…

 

(笑)

 

ちなみにこの民話では

護佐丸は王様の長女を妻に、
阿麻和利は王様の次女を妻にしていた。

らしいです。

護佐丸と阿麻和利、兄弟か~。

阿麻和利が「護佐丸兄さん」とか言ってるのを想像すると楽しい(笑)

 

写真は中城グスクの鍛冶場跡。
(こっちも→

 


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