がじゅまるの樹の下で。

*琉球歴女による、琉球の歴史文化を楽しむブログ*

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琉球最古の獅子

2020年04月03日 | ・琉球歴史/文化風景

 

2020年シーサーの日。

 

そのまま村シーサーの記事にしようかと思ったけど、
(まだまだまだまだストックあるある)
ちょっと趣向を変えて…

 

シーサーの歴史について。

 

シーサーはご存じ、獅子文化にルーツがあります。

獅子文化はエジプトやメソポタミアあたりの
古代オリエントが発祥とされ、
そこからシルクロードを経由して、中国へ、
そして琉球に入ってきました。

 

 

琉球における最古(級)といわれている獅子造形が、

浦添ようどれの、
英祖王陵石厨子のレリーフです。

 

 

英祖王代の、
13世紀後半に造られたといわれている
浦添ようどれ。

 

その中にあるこの石厨子が
いつに造られたものか
はっきりとはわかっていません。

ようどれと同時期なら13世紀後半ということになりますが、
素材(中国産)などから15世紀頃ではないか、
ともいわれています

 

+

 

琉球最古の「村落獅子(村シーサー)」といえば
冨盛の大獅子(1689年)が有名ですが、

「獅子」枠で言えば、
浦添ようどれの石棺の獅子がそれを遡って
最古(級)ということになります。

 

なお、はっきり記録のあるものでは
1498年の円覚寺放上橋勾欄羽目の獅子があります。

 

ようどれの石棺が
それよりも前か、後か、
…ですね。

 

ともあれ、
獅子文化は13~15世紀の間には
琉球に取り入れられていた
ということになります。

(シルクロード→中国から入ってきた獅子文化ですが、
同時に、インド→東南アジア経由の獅子造形の影響も受けた可能性もあるようです。
獅子文化もチャンプルーということですね)

 


王国歴史博物館常設展/沖縄と世界のシーサー
『石獅子の起源とそのはたらき(民芸795号)』(國吉房次)
『おきなわの美術』(宮城篤正監修/東京美術)

 

 

なお、今回掲載した石棺はレプリカです。

浦添グスク&浦添ようどれの近くにある
「ようどれ館」では
浦添ようどれの西室内部が再現されており、
石棺や埋葬されていた遺骨のレプリカを
間近で見ることができます。

 


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