がじゅまるの樹の下で。

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安里大親清信と金丸

2015年01月29日 | ・琉球史散策/第一尚氏



前回安里大親清信の若い頃の伝承
を紹介しましたが、
晩年、金丸と絡んでくる頃の伝承もあります。

有名な話なのですが
まだブログではちゃんと書いてないので
紹介しておきましょう。

 

 

ある日、清信が安里橋の東側を通り過ぎようとすると、
白髪の老人に出会った。

一礼すると、老人もそれにこたえ、
自分の家へと招いた。

それは林の中にあり
それはそれは素晴らしい建物で
まるで蓬莱島のようであった。

そこには二人の老人が碁をし、
子どもが茶を沸かしていた。

清信は不思議に思って
礼を言ってそこを去る時
印として馬の鞭を置いて行った。

翌日、再びそこに行ってみると
何もなく、誰もいなかった。

ただ、林の中に鞭が置かれているだけなのだ。

清信はただただ神秘を感じ
そこを去った。

後日、月の美しい夜にそこを通ると
またあの老人に出会った。

そして別れる時、
老人は清信に金塊を与えて言った。

「あなたとは不思議な縁がある。
ここを開拓して家を建てなさい」

老人はそういう言い残すと
風のように消え去った。

 

清信がその土地を改めて見てみると
とても良い場所であったので
家を建て、竹の垣根を作った。

そして悠々自適の生活を送った。

 

 

その頃、金丸は御鎖之側の役職に就いており
首里と那覇とを往来していた。

ある日、清信は家の前を金丸が通るのを見て
ひざまずいて言った。

「あなたには、ただならぬ高貴の相が表れています。
いつか必ず人の上に君臨するでしょう」

さらに後日、清信は
金丸が那覇から帰るのを待ち、
宴を設けて接待し、
わざわざ君主の席を作って
そこに座るように促した。

金丸がそれを断ると、清信は言った。

「あなたは普通の人ではないのです。
なぜ断るのですか」

 

これにはさすがの金丸もドン引き(゜□゜;)

 

…とは書いてませんが、

 

金丸はそれを聞くと驚いて立ち上がり
袖を払って出て行った。

清信はそれを敢えて止めようとはせず、
金丸を見送ろうと門外に出た。

金丸が馬に乗ろうとしたまさにその時、
金丸の足首がちらリズム

 

そこに見えたのは
ナント!


黄金のアザだったーーーっ!!!

 

 

清信はまたまたひざまずいて言った。

「ほら、前も言ったではありませんか。
あなたには高貴な相が出ていると。
なぜあなたは信じないのですか。
この痣を見るに、やっぱり間違いありません!」

 

参/「球陽」
訳参/「琉球の英傑たち(大城立裕著)」

(まじめに書くの疲れてきたから後半ふざけました(笑))

 

ちなみに清信が不思議体験をし
家を建てて住んだ場所は
今の崇元寺の所だと言われています。