がじゅまるの樹の下で。

*琉球歴女による、琉球の歴史文化を楽しむブログ*

当サイトの掲載写真・イラスト等の無断転載/無断使用を禁じます

新龍神伝説 風の声がきこえる

2013年08月19日 | ・現代版組踊レポ

「新龍神伝説 風の声が聞こえる」

2013年8月18日(日)

きむたかホール

表現倶楽部うどぅい

 

修学旅行で肝高の阿麻和利メンバーと交流会をしたのをきっかけに
大阪狭山市で始まった「表現倶楽部うどぅい」。
実際に肝高の阿麻和利のメンバーと
コラボして演じられる舞台「風の声が聞こえる」。
5年ぶり、待望の沖縄公演!ということで行ってきました!

あらすじは沖縄戦をテーマにした、
友情と平和の物語。

 

ワタシの前情報は大阪舞台立ち上げの簡単な経緯と
沖縄戦が題材の舞台だという
ざっくりとしたものだけ。

昼公演、ちょっと遅刻しちゃって急いで会場に入ったら
席に着いた途端いきなりワタシを襲ったのが、

 

 

まさかのヲタク芸!!

 

しかも大迫力の総演舞Σ(゜∀゜;)ノ

 

しかも「千本桜」フルコーラス。

 

いやぁ、度肝抜かれました(笑)

びっくりこいた(笑)

後半での「残酷な天使のテーゼ」にも笑った。
しかもバンドさんの生演奏・生歌だし。
芸が細かい(笑)

後半幕開けのジャズ「sing sing sing」での
仮装大会大演舞もめっちゃ楽しそうですごい迫力でした。

前半の幕開け総演舞はヲタ芸、
後半の幕開け総演舞は仮想大会。

「あ、そっか、大阪か!」
ってなった(笑)

 

…ってここまで書いたらどんな舞台なのか
想像つきませんよね(^^;)

 

あらすじはこう↓

主人公は中学2年生のミズキ。
仲良しグループの中でトラブルを引き起こしてしまい自己嫌悪に。
何もかも嫌になった気持ちを狭山池の龍神様に打ち明けると、
昭和15年の沖縄・勝連の浜に導かれる。

そこで出会ったのは同じ年のナミ。

ナミとの出会いで自分を取り戻していくミズキ。

しかし、月が満ちてミズキとナミは別れの時が来る。

73年後にまた会おう、
そう約束した2人だが、
戦争の足音はすぐそこまで迫っていた…。

昼公演終わってすぐのモブログでも書いたけど
一言で言うとすごく泣ける舞台でした。

舞台後、目ぇ腫れるほど…(>_<)
TVとか映画とかではあるけど舞台でここまで泣いたのは初めてだなぁ。

題材が沖縄戦だからってのもある。
(↑すぐ涙腺ゆるむ)

しかし構成、演出、音楽(演奏・歌)、演技も含めた
舞台としてクオリティが高い!!
表面的な技術だけじゃなくて
演じる気持ちの面でもかなり意識が高いと思った!

そして深い!!

佐喜眞美術館も出てくるとは思わなかった。
儀間比呂志さんの版画を投影しての演出は
心に訴えるものがありました。

そしてたたみかける沖縄戦のシーン。

沖縄戦や戦の舞台演出はこれまでもいくつか見てきましたが
この演出は1・2を争いますね!

大阪メンバーの演技ももちろんですが
阿麻和利メンバー演じる「ナミ」の迫真の演技がまた号泣モノ。

そして戦争の悲惨さと共に語られる
「肝高」「イチャリバチョーデー」の
オキナワンスピリット。

タイムスリップして勝連でうまくやってたミズキの話を聞いた友人たちが
「でも、(うまくやっていけたのは)ミズキだからだよ」
と背を向ける演出も唸ったなぁ。

イチャリバチョーデーの精神を振り返ると共に
今の子どもたちの心のひだもうまく表してたと思う!

ケータイとか、ネットでのトラブルとか
そういう現代の子どもたちの問題もうまーく重なってて
なんか、深いなぁって感じました。

前半は演舞や場面転換も少なめで
会話をメインに物語が進んでやや淡々としてますが
(それでも飽きさせないのはさすがですが
後半は沖縄戦のシーンも含めて緩急のきいた展開。

久しぶりに見る阿麻和利メンバー演じる「ダイナミック琉球」も、
狭山バージョンの「シンカヌチャー」も良かった!

夜公演では特にクライマックスの総演舞は大迫力でした!

やっぱり千秋楽は思い切り度が違う。

狭山メンバーと、阿麻和利メンバーと、
お互いに刺激し合ってバチバチと化学反応こしている感じ。

とてつもない躍動、大きなうねり。


これだよこれ!
やっぱいいな!現代版組踊!!
プロの舞台にはない、爆発する青春パワー!
(※この舞台は現代版組踊とは銘打ってませんがスピリットはまぎれもなく現代版組踊デショ!)


笑いもあって、
エンタメ要素もバッチリで、
だけど深くて、
心に響く泣ける舞台。

「風の声が聞こえる」
沖縄で見れて良かった!

表現倶楽部うどぅいのみなさん、
沖縄で公演してくれてありがとう!

沖縄を演じてくれてありがとう!

 

すんばらしい舞台でした

 

*おまけ*

沖縄戦のシーンで泣けるのは一般的かもですが
でも実はワタシがこの舞台で最初に涙腺が緩んだのは
なぜかナミが阿麻和利について語るシーンと、
ミズキが勝連で過ごす日々のシーンでした。
(肝高の阿麻和利とのコラボ具合も絶妙。音とかもさ。こういうのツボ)

なんでかねー(笑)



↑毎度おなじみの舞台レビュー。
ぽちっとクリック応援してくれたら

またワタシもがんばれます(^◇^)
よろしくお願いします~♪

109・110


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする