kyoの今日を楽しく☆

趣味の陶芸・食べ歩き・映画鑑賞などを通じて毎日を楽しく充実して過ごせたらと思っています!

「0ゼロからの風」

2008年03月25日 23時02分01秒 | 映画
今日は、交通事故で最愛の息子を亡くした女性の実話を基にした作品
「0(ゼロ)からの風」の試写会へ。

塩屋俊監督の舞台挨拶があり、
なぜこのような映画を作ろうかと考えたきっかけ
この映画に対する思いなど熱く語ってくれた。

この映画は、07.3/25に早稲田大学をご卒業された
57歳の女性をモデルに描かれていて、
そのニュース映像を見たことが映画作りのきっかけになったんだとか。

2000年の春、彼女のひとり息子は早稲田大学に入学1週間後、
自宅付近でパトカーに追われる無車検・無保険の車にはねられ
友人もろとも即死・・
加害者の男は免許失効中の身にありながら、
泥酔状態、3度目の事故であったのにもかかわらず
「業務上過失致死傷罪」と処理され、刑期は当時で最高の5年・・

一人息子を亡くした喪失感、絶望、怒りが交錯する中、
刑の軽さに疑問を感じた母は、
同じ思いを抱く仲間達と共に2年間街頭に立ち、
約37万人の署名を集め、刑法改正に動きます。
翌々年、彼女達の血のにじむような努力は実を結び、
国会審議を経て、一般市民による初めての法改正となる
「危険運転致死傷罪」(最高刑期20年、併合加重の場合は最高30年)の
新設を成し遂げた。
【'01年12月25日施行】

でも彼女の行動はそれだけに留まらず、
息子の無念はこれだけで晴れるはずがないと
入学したばかりの早稲田大学キャンパスに自分が通うことが
息子が喜ぶことだろうと考え、
息子の残した参考書で受験勉強をし、見事早稲田大学に合格した!!!


奇しくも、2日連続で交通事故で最愛我が子を失ったストーリーの映画を
見たけれど・・
共通して感じるのは・・・
「やはり母は強し」ということ。

特にこの作品は、実話を基にしているだけあって
この鈴木共子さんの行動力に感心しきり。

そして、ニュースでも昨今大きく取り上げられることが多い
「危険運転致死傷罪」は、彼女達の努力が結晶したものだということに
驚いた!

そして映画の中で、一番印象深かったのは、
加害男性が彼女に謝罪し、許しを請う場面で
土下座をして、号泣する加害者を前に
「謝罪をしたということで、これであなたは少しは心が軽くなりましたか?
 いくら謝罪をしてもらったところで、私の息子はもう帰ってきません
 なので、私はあなたを一生許しません」

目の前で謝罪されると、つい許してしまいそうになると思いがちだけど
きっとこの言葉が、
実際に被害にあった人にしか分からない真の気持ちなんだと。

そして、現実問題として
「危険運転致死傷罪」が新設されたものの
その適用は難しく、なかなか機能していないということがある・・
せっかくの努力・・被害者の遺族の気持ちを
無駄にしないような法律の適用が求められているし

なにより世間の人々の「飲酒運転及び危険な運転はしない」という
常識的行動が必要!