そのころ、世に数まへられぬ古教授ありけり。

この翁 行方定めず ふらふらと 右へ左へ 往きつ戻りつ

8月6日(水)その2

2009年08月06日 | 昔日記
 サギソウが咲いている。楽しみなのは、3月に切目王子社で採ってきたナギが、3つばかり順調に成長していることだ。ひこ生えを3本、種を3つほど持ち帰り、鉢に植えておいたのである。ひこ生えはうち1本が枯れ、種は2つ発芽したが、1つは何かのはずみでぽきんと折れてしまった。まあ、生存率50%は、悪くはない。小盆栽にでもできるとよいのだが…。

 生協の配達日なので、野菜の残りをまとめて処分した。処分といっても、こうするのである。まず、なんでもかんでも切り刻んで、中華鍋に放り込み茹でる。キャベツの芯のあたりだってもったいない。やや柔らかくなったら、ミキサーにかける。ホワイトシチューの素の残りも、中に放り込む。ペースト状になったら、油をひき、バター少々を溶かした中華鍋に戻して、水分を飛ばしていく。ここでミンチ肉を混ぜ込み、その辺の調味料を適当に加えたりする。目の前に粉末茶という面妖なものがあったので、こいつも少し加えてみた。安い回転寿司屋に置かれているようなしろものである。カレー粉を加えればカレーになるが、そのままだと、トルコか地中海沿岸あたりの何とか(「エズメ」?)という料理みたいになる。鮮やかな緑色の野菜ペーストの出来上がり。粉末茶の苦味がほどよいアクセントとなった。
 
 これを、押し麦をかなり加えた御飯を炊いて、のせて食べたてみる。うまひ! パンやクラッカーにつけても美味しかろう。私はカレーでも何でも、中華鍋一つで作るのだ。

 とにかく冷蔵庫の大掃除である。しらたきが1袋残っていた。一度凍らせたので、きんよりきんよりしている。これを短めに切り、ヒジキ・大豆と一緒に炊き込んだ。常用のめんつゆを切らしており、ウチには砂糖がないので、みりんと醤油だけで味付けをした。そこにミンチ肉の残りをどばっと加え、七味を振ってほのかに辛味を付ける。よくよく汁気を飛ばすことがコツである。しらたきの歯応えが絶妙だ。

8月6日(木)

2009年08月06日 | 昔日記
 K先生に差し上げたコンフィチュールはご好評のよしだが、「うまひ」という仮名遣いは面白い。形容詞「うまし」の連体形「うまき」のイ音便形がもとだから、歴史的仮名遣いでは「うまい」となるが、それを、ハ行転呼による混乱などを逆手にとって、わざと、なんちゃって昔風仮名遣いにしていらっしゃるのである。

 こういう現象は古くからある。「かをり」など、「かほり」と書くのが定着してしまった観がありますな。小椋佳の名曲「シクラメンのかほり」はその典型。人名も、「かほり」さん、「かほる」さんが結構いらっしゃる。その点、タレントの「眞鍋かをり」は、正しく歴史的仮名遣いを使っているわけだ。

 ご好評のコンフィチュールは、近所のパン屋の自家製である。ミルクとフランボワーズが定番で、私が好きなのはミルクだが、ついつい舐めちゃって、パートナーにひどく叱られる。生キャラメルみたいなのだ。もっとも、このパン屋では、生キャラメルも作って売ってますがね。今度、K先生に、定番のコンフィチュールもお届けしてみましょう。

広島原爆忌。8:15に黙祷すること、例年の通り。

8月5日(水)

2009年08月05日 | 昔日記
 娘はロッテ「Fit's」のCMがお気に入りらしいが、ありゃ「狼少年ケン」の主題歌にほかならんと思うのだが…。たしか森永製菓がスポンサーで、私もシールとか集めた記憶がある。
 
 なかなか選挙は始まらんね。亡父の七回忌法要のため帰省するので、不在者投票をせにゃならん(松江帰りたい!出雲弁なつかし~)。…私は成人このかた、棄権だけはしたことがない。学生時代は東京1区に住んでいたから、それなりに面白かったが、今はよく分からん候補者ばかりだ。特に固定した支持政党もなく、典型的な浮動票なのだが、今は教組の執行委員だから、そっち風の党に入れておくかな。しかし、こういうのは、何なんだろうね。こっちのほうは面白いけど。クリントン元大統領が電撃訪朝して、拘留されていた記者を連れ帰ったらしいが、まさに帝王だな。上御一人の意思決定で恩赦とは、戦前の大日本帝国でもあり得ない話だ。

 私は20数年前に北朝鮮へ行ったことがあるけれど、市谷の朝鮮総連で、「我が共和国を社会主義国と思わないでください。儒教の国なのです」と言われて仰天したっけ。でも、そういうのは「共和国」と言わんだろう。先掲の宗教系新党は「大統領制」の導入を謳っているが、日本を共和制にするというのかなあ? いや、祭政一致国家にしたいのだろう。アッラー、アクバル?

8月4日(火)

2009年08月04日 | 昔日記
 立川の資料館で開かれるイベントのお手伝いに赴く。A師匠のご指示により、11:30にJR立川駅改札前集合、早速昼食を摂る。「へぎ蕎麦」を初めて食した。タクシーで資料館へ向かい、まず展示を観た。

 出番は15:30なので、だいぶ時間がある。試験の答案を持ってくればよかったなあ。簡単なリハーサルをしてから、衣装を着け、いよいよ本番。同じ建物に入っている極地研の職員の方もぞろぞろ集まってきた。コスプレは強い。(笑)

 昨年もお手伝いをしたが、去年のほうが素朴だった。A師匠が鼠の本物だとは、参加していた子どもたちは、半信半疑だったみたい。「モノ真似の上手な大学教授」くらいに思われたフシがある。去年はサイン責めだったがな。

 ま、ともあれ、イベントは無事終了。地元ケーブルテレビの撮影も入ったが、私の居住地で流されるわけではないから、ど~でもよい。そうそう、I助教に教えてもらった面白い話。極地研は入口のところに、皇帝ペンギンの剥製などいろいろなものが展示してある。その中に、昭和基地のライブ画像というのがあるのだが、その費用が月600万円かかるのだそうだ。観ている人など誰もいない。行政の無駄以外の何物でもないように思うが、政権交代が成った暁には、こうした部分にもメスが入るのだろうか?

 日本脱出したし
   皇帝ペンギンも皇帝ペンギン飼育係も 塚本邦雄

 立川の中華街の中のお店で、資料館長の饗応を受ける。ビルの中に中華街があるとは知らなんだ。なぜかインドネシア軍政史がご専門の先生がいらっしゃり、個人的には実に面白かった。

8月3日(月)

2009年08月03日 | 昔日記
 正真正銘のオープンキャンパス当番日なので、10:00に大学へ行く。ファミリーマートの前で、狭衣物語がご専門のSさんとすれ違う。非常勤先のF学部へ成績出しに来たとのこと。ええ?、ウチは8月18日が締め切りですぜ。F学部はずいぶん早いんだな。受講者数は500だそうだ。いやはや、お気の毒さま。ついでにEさんの論文についてご意見をうかがう。長慶天皇に注目したものは今までなかったようだ。やれやれ、胸を撫で下ろした。

 キャンパスの門を入ると、「すゞ金」の女将さんが白髪を振り乱してうろうろしておいでになる。お借りした「杉本苑子書翰・葉書」の特別展を、観においでになったのである。キャンパス図書館にご案内した。

 それからコースの出店に駆けつける。主任は3日出づっぱり。大変だなあ。月2万円くらいの主任手当てで、よ~いわんわ。今日は私も当番だから、ちょいと趣向を変える。BGMは百人一首の読み上げを流した。狩衣を置いて、希望者は着装と記念撮影ができるようにした。わが学部のオープンキャンパスは、学園祭のノリである。いつからこうなったのだろう。私が教務主任をしていた時は、役職者だけで対応していたのだけれど…。他のコースの出店を偵察に行く。K先生には差し入れを持参した。

 午後はUちゃんが説明の手伝いに来て、私が持って行ったラスクを一人でもぐもぐ食いやがった。ふて~ヤローである。でも説明は懇切で、女子高生1人を何十分も拘束していた(だ、大丈夫か!?)。

 狩衣の着装希望者はちらほらあった。携帯のカメラで撮影する際、狩衣姿でVサインするなよなあ。 昼は弁当が支給されたので、会場の物陰で食する。

 途中、13:00からまたコースの寄り合いがあったが、参加者は昨日と同じ。細かな修正意見を述べる。さてオープンキャンパスは16:00に終わり、大学本部で行われる苺白書大学との提携プログラムに関する会議に赴く。前の会議が押してしばし待たされた。

 苺白書大学のH先生、T先生を交え、1時間ほどの会議が持たれた。今のところ、このプログラムは非常にうまく運んでいる。9月から形式上私のところで受け入れることになっている先方の院生がいるが、細かなご要望はH先生と既に打ち合わせ済み。18:00からは懇親会。学部長、副学部長以下が参会し、盛大?だった。遅れてO国際部長も登場。いや~貫禄があるなあ。一緒に□○と闘った戦友だ。

 終わって、本部棟の食堂を出ると、G学校の先生方がラウンジのソファー辺でたむろしておいでだった。これから教務部長と談判だそうだ。ところが教務部長は多忙で、ずっと待たされているという。Y画伯やU先生、S先生たち。少し話しておいきとY画伯に言われ、初対面のH先生を紹介された。おお、Hといえば、陸海軍の将官を輩出したお家柄ではないですか! 第17軍司令官だとか。H先生、莞爾と微笑む。聞けばご親戚とのこと。つまらん駄洒落を連発し、先生方をひとしきり大笑いさせると、教務部長が降りてきたので、退散した。あ~、あたいもいよいよ、寄席の芸人風になってきた。柳朝さんか神田すみれさんに、弟子入りしようかな。

8月2日(日)その2

2009年08月02日 | 昔日記
 オープンキャンパスなのだが、コース内の打ち合わせのため大学へ行く。午前中1時間、午後1時間の会合で、参会者は少なかったけれども、話の骨格はなんとか出来上がった感じ。

 私は当番ではないので、弁当は支給されないから、研究室でPC使っていたUちゃんを誘って「AMA」へ行く。当番ではないので、ビールを飲む。当番ではないので、酔っぱらっても構うまい。Uちゃんにはフォーを食わせる。ファイヴではない。本の代金早く支払えと催促したら、秋までには何とか…と相変わらず言葉を濁しやがった。指導教授をないがしろにする、ふて~ヤローである。

 寄り合いの後、コースの出店を少し手伝った。呼び込みで、ウチにはイチロー選手にそっくりの助手がいるから見て行ってと叫んだら、どっと客が入ってきた(K助手、すみません)。でも、昨年に比べると、ややさびしい感じだ。賑やかしに、拙編のテキストを持って行って、無料配布してもらう。明日は当番なのだが、狩衣持って来て着装体験でもやってみるか。それからBGMがわりに、百人一首読み上げを流そうかな。

 N先生や畏友教務主任殿から、学部の倉庫からいろいろお宝が出てきたとのお話を聞く。学部の歴史にかかわる、著名な文学者の資料などらしい。来年、記念の展示に使うそうだ。

 キャンパス図書館の、「すゞ金」から借りてきた杉本苑子の展示は、あまり関心を呼んでいないらしい。たしかに、高校生向けではなかったわい。

 16:00になったので帰宅する。神楽坂で豆腐を買ったら、ポイントが溜まったのでもう1丁と豆乳を1本をもらった。娘がバイトから帰ってくるまでに、ゴーヤチャンプルーを作る。ほかに南瓜の煮物も作ったが、「スチームケース」を使ったので、たった4分で完成。

 ほんとうに目が痛くなった。というか、眼窩にものすごく疲れが溜まっている感じで、左肩も滅茶苦茶凝っている。パートナーに消炎の貼り薬を貼ってもらうが、はたして効くかなあ。

8月2日(日)

2009年08月02日 | 昔日記
 昨夜は娘が、いくら待っても帰ってこないので、さすがに心配になったけれども、混雑で最寄りの駅に近寄れず、仕方なく遠くまで歩いたのだそうだ。花火見物に行っても、それじゃあかえって汗だくになったことだろう。まだ寝ておいでになる。さあ、朝飯を作るか。

 日ごろから食事を作るのは私の役目だが、つい最近購入して便利に使っているのが、LeKueの「スチームケース」。電子レンジで、あっという間に料理ができる。野菜は切ってざっと洗い、3分ほどレンジにかければよい。ラップも不要だから、極めてエコ。だまされたと思って使ってご覧なさい。こんなスグレモノは滅多にない。結婚のお祝いに差し上げるのが好適とも思うが、品自体には見た目まったく高級感がないので、さてさて、どうかな。むしろ引き出物によいのかも。

8月1日「(土)

2009年08月01日 | 昔日記
 ああ、8月になっちゃったなあ。「八一」といえば、中国人民解放軍。1927年の南昌蜂起を、建軍記念日にしているからね。床屋に行く。まだそんなに長くはないが、すっきりしたい。

 採点だの、校正だの、雑誌の編集だの、中途半端なやりかけの仕事だらけだ。2日間、古記録注釈の読み合わせにまる2日かかり切って、疲労困憊。典型的な眼精疲労で、肩凝りがひどい。薬局で目薬を買ってきた。

 娘は江戸川方面へ花火見物に行くという。浴衣を着て、帯に何か赤いものをぶら下げたいと言うので、赤いヒモのついた金魚のストラップを見せたら、お気に召したらしい。しかし、ずいぶん地味な浴衣だなあ。帯との取り合わせも大人っぽい。そんな同系色でまとめてどうすんのと言うと、今どきはこういうのが流行るのよと反論された。これからどんどん和服を着たいと言う。松江からいっぱい貰って来たのがあるぞよ。

 パートナーはオープンキャンパスの当番なのだそうだ。夜は大学時代のサークルのOB・OG会だとか。オープンキャンパスといえば、私は明後日が当番だが、明日も打ち合わせで大学に出なければならん。仕事が進まんなあ。

 最近、疲れると、cotorichのビデオ日記というのを拝見している。この人は元AV女優さんなのだそうだが、我々の時代なら、さしずめ「元ポルノ女優」というわけかな。ブログもあって、そちらはモノクロ写真が掲載されているが、なかなかのセンスと見た。まあ「赤々舎」のHさんあたりだと、こういう写真はどう評価するかしら。また、このような人をネット・アイドルとも称するらしい。

 「元ポルノ女優」も、白川和子みたいに息長く活躍している人もいるし、美保純は寅さんのレギュラーになって、その後太っちゃったけど、私は好きだったがねえ。白川和子って、天本英世に似てません?

 …ああいうのも観なくなって久しい。高田馬場駅前にあった「東映パラス」で日活ロマンポルノ3本立てを観て、山本晋也監督「未亡人下宿」を観終わり明るくなったら、すぐ横に非常勤先の高校生が居たのをしおとして、この手の映画館には入らなくなった。そうそう、樋口可南子・高瀬春奈主演の「卍」は観に行ったけど、あれはポルノ映画だったのかなあ? でも、新宿のポルノ映画館で上映していて(たしか)、観客の半分がその手のオジサン、半分が普通の女性客だったのには笑いました。お互い実に気まずい感じだった。

 web上で実施した試験について、操作ミス等で白紙答案を出した人は救済すると連絡し、何人かは再提出を受付けたが、ミスをしたと申告してきて、その後いくらメールしても音沙汰無しの学生が1人いる。もうリミットである。0点で処理するので、あしからず。

 そうか、×××さんのところはとうとう離婚したのか。結婚する機縁を私が作ったようなところがあるので(披露宴に呼ばれる時にそう言われた)、いささか複雑な思いもあるが、これでひとくぎりがついて、よかったとは思う。お子さんもずいぶん成長したことだしなあ。

 今日は本当にとりとめがない。心に移りゆくよしなしごとを、そこはかとなく書き付けてみました。