そのころ、世に数まへられぬ古教授ありけり。

この翁 行方定めず ふらふらと 右へ左へ 往きつ戻りつ

6月5日(日)23:30@Seattle生活の総括

2010年06月06日 | Seattle日記
 極上の天気であった。ファーマーズ・マーケットに行ってハニー・ワインを買う。荷物の中にはワインを都合2本入れることにしよう。重くなるのでこれくらいに。旅先の酒を日本に持って返っても、後で失望することが多い。当地の酒は当地の料理とともに楽しむにしくはなし。

 というわけで、最後に行った店が、墓場の見える「pair」。17:30過ぎにカウンター席に座ると、ほどなく超満員に。仏教学のT先生は、ここはうるさいのでどうも…とおっしゃるけれども、飲み屋は少々うるさいくらいが独りで飲むにはちょうどよい。ハッピー・アワーのオリーブ$2に、スモーク・サーモンを載せたブレッド、酒はハウスワインの白を2杯やった後に、赤を1杯飲んだ。これに突き出しのナッツと、バター付きのパンが出て$30もしないから、ご近所の方々が殺到するのも道理である。カウンター席では、老夫婦がビールを1杯だけ飲んでさっと帰っていったり、恋人同士がいちゃいちゃしていたりと、なかなか楽しい光景である。今日はフライングタイガースのTシャツを着ていたので、どこのTシャツだ?といろいろな人から尋ねられた。

 「pair」のある55th St.の坂道(これを「墓場坂」と称するか)を登りきると、墓場越しに洗井大学の学生寮やスタジアム、その向こうにはスペースニードルやダウンタウンの高層ビル群のてっぺんが遥かに望見できるスポットがあった。なかなかよき眺めぢゃ。

  亜米利加や独り旅寝の日数経て
        涙せきあへぬUW(ユーダブ)の脇 雲州散人

 …というわけで、いよいよ明朝出立であるから、ここで2ヶ月有余のシアトル生活を総括しておきませう。

 まず必需品は傘! 私はKnirpsの「Meditation garden」(デザインは小河本静香)を愛用しているが(もう3本目か)、シアトルではそんなに強い雨は降らないので、この超軽量傘をバックパックの中に入れておくと安心である★★★。そして料理用具としてはルクエのスチームケースにとどめをさす★★★★。こいつのお蔭で、あらゆる料理が2~3分で出来上がった。

 さて、気に入ったものを列挙しておく。まず便利なサイトとして「junglecity」★★★。ここから行けるメトロのバスルート検索は至便であった。日本でもこういうシステムができないものか。飲食店では、上述の「pair」が一番気に入った★★★★。何度でも行きたい店だ。

 ファーマーズ・マーケットやサンデー・マーケットは面白かったが、手近だったのはUディストリクトの土曜市。とくに「Tall Grass Bakery」のオリーブの実が入った(大徳寺納豆風)パンは絶品といふべし★★★。

 食い物関係でさらに付け加えると、パイク・プレイス・マーケットの魚屋で量り売りしていた「Alderwood Smoked Salmon Belly Strips」は癖になる美味しさで、山のように買い込んでトランクに詰めた★★★。

 酒はA先生お薦めの「CMS」を常飲するようになったが、ワシントン州やオレゴン州のワインはホントに美味い。だいたい$11~12のボトルを選んでおけば間違いはなかった★★★。もう1本土産に買ったのは、ファーマーズ・マーケットで売っていた「Mead Semi-Sweet Honey Wine」★★。昔、エストニアで、蜂蜜のリキュールというのを買ったことがあるが、それよりずっと品のよい酒である。

 クラフト・工芸品の類は、私はアメリカの製品にあまりピンとはこなかったけれども、パイオニアスクエアにある「Northwest Fine Woodworking」 の木工品は素晴らしかった★★★★。お土産をいっぱい買ってしまいましたわ。そのほか「fireworks」でも結構土産を買ったが、洗井大学のA先生および院生の皆さんからいただいた記念品=ファニィな掛け時計もここの製品である★★★。

 そしてとどめは「Fran's」のチョコレート★★★。でも高いから、これを私からお土産にもらえるのは、よほど特別の人と知るべし。

 最後に最も素晴らしかったのは「FLYING HERITAGE COLLECTION」★★★★★! また行きたい。今度はデモ飛行の時に、絶対行きたい。

 以上、2ヶ月住むとそれなりの収穫はあったかな。シアトル、よい所です。これから最も素晴らしい季節になるというのに、帰国するのはもったいないかも。夏に避暑にくるといい土地かもしれないね。

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