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史跡訪問の日々

幕末維新に関わった有名無名の人生を追って、全国各地の史跡を訪ね歩いています。

「会津戦争全史」 星亮一著 講談社選書メチエ

2009年08月11日 | 書評
 このたび会津周辺の史跡を訪問するに当たり、改めて会津戦争をおさらいする意味でこの本を読むことにした。会津戦争の経緯については、よくまとめられている。これ一冊を熟読すれば、会津戦争の全体像がほぼ理解できるだろう。
これまで星亮一氏の著作は何冊か読んでいたので、一瞬同じ本をまた買ってしまったかと自分の本棚を確認してしまった。それほど星亮一氏の主張は首尾一貫しているとも言えるが、新しい発見はあまりなかったのも事実である。
 ただ一箇所気になったのは、この記述である。
――― こうしてできた薩長藩閥政権が歩んだ道は、武力によるアジアへの侵攻だった。東西連合政権であったならば、明治以降の日本は他の民族にもっと配慮したハト派の政治が行われたに違いない
 残念ながら、この本にはその根拠は示されていない。その意味で消化不良感が残る。できればどうしてそう言えるのか、論拠を示してほしいと思うのである。

コメント (3)
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