「不安」
いつからか
ぽっかりと
心の中に
出現し
絶え間なく
回転する
グレーの
渦巻き
つぎつぎと
その渦の中に
引き込まれ
消えていくのは
わたしの
大切な
身近な
こころの部品
そもそも
安定という
こころの
平安は
本当に
あったのだろうか
気づかずに
いたかもしれない
地球という
重力の
もたらした
宿命は
常に安定を
拒んできた
それに
程近いのか
奈落の底に
吸い寄せられ
巻き込まれていくのは
この次はきっと
ぼくに
違いないと
おののいている
自分がいる
この渦巻の
中にあるのは
何かを
計れない
未知の
自分がいる
それが
不安の原因
数秒先ですら
未来の入り口である
未来は
常に
不安定である
妄想のように
あるようで
ないものかもしれない
今動いている
心臓は
明日は
止まっているかもしれない
それは
確実なところ
誰にも
わからない