夢発電所

21世紀の新型燃料では、夢や想像力、開発・企画力、抱腹絶倒力、人間関係力などは新たなエネルギー資源として無尽蔵です。

12,000歩の研修旅行

2014-03-17 06:53:54 | 私と福祉とであいの旅
3月17日(月)喉の異常で咳込みがち、熱なし

 昨日は深夜に降った雪が20センチほどもあって、研修疲れの身体にムチを打って雪かきをしました。本当は放っておいても雪は溶けるし、直接家にも害はないのです。
 でも、我が家の屋根の構造上、雪が降れば四方向に滑り落ちるようにしたものですから南側の寝室が屋根雪が落ちると真っ暗になってしまいました。それくらい我が家の冬は雪の壁の高さがあるのです。寝室が暗くなると、なんとなく憂鬱な気分での目覚めになりがちなので、外光が入りやすいように除雪をしました。少しだけスッキリ・・・。
 後はおとなしくしていようと終日パソコンの前で、雪解け後のアウトドアを夢見ている自分はyoutubeの「ソロキャンプ」を見て過ごしました。

 さて、14日にカミさんともどもケアホームスタッフと3人で、研修旅行に出かけました。

 「医療的ケアを含む重い障がいのある人の地域生活の実現のために」というテーマで開催された研修会です。

 重症心身障害の方々の多くが所属する「訪問の家 朋」の主催でした。重度の知的障がいと重度の肢体不自由を併せ持つ方々を称して「重症児(者)」とくくりの言葉があります。

 特に医療的ケアという医師や看護師の専門的なケアがなければ介護が受けられない症状の方々は、おかしな話ですが在宅ではその制度の未熟から母親が46時中のケアをしているのです。例えば「吸引」という行為は痰の除去、鼻腔栄養もしくは胃ろうという気管切開をして食事を直接胃に流し込む方法を取る人の場合は、チューブを出し入れすることなどは聴診器を当てチューブが入ったことを確認するなどがあり、医師か看護師にしか出来ないことになっています。最近は介護福祉士という国家資格を持つ人たちに関しては特別な研修実習を受ければ可能な場合もあるようです。(特別支援学校等)

 そういう方々の支援のあり方を振り返るために、「これまでからこれから」というテーマで利用者や保護者から聞き取りという形(インタビュー)で今後の支援のあり方を探ろうとした研究結果報告がありました。

 具体的には「これまでの暮らしで、福祉サービスや人との出会いの中で感じてこられたことや、今後のご自身・ご本人の生活に望まれること」等を明確化することのようです。

 ◎乳幼児期~家族がこの子とともに歩む暮らし方が見えない時期

  ・乳幼児期は障がいの受容をしにくい時期で、理解し後押ししてくれる医師の存在が大きい。
  ・家族の率直な心情を受け止めてくれる存在、そして仲間とのつながりが得られる場が上げられた。

 ◎学齢期~
 ・つながりの中でご本人が得ていく様々な感情・育ちが家族の大きな支えになり、「本人・家族にとって大事にしたい生活のあり方」のイメージが深まっていくと感じられた。さらに、「生活」を共感し合える新たな社会資源との出会いが求められる。

 ◎成人期~ 在宅生活が維持できなくなった先の不安が上げられた。
 ・本人家族にとって大事にしたい暮らしが継続できなくなることへの危惧」が背景にあった。

 ◎ケアホームに入居されている方の本人・家族から
 ・「望ましい暮らし方」を一貫して持ち続け、その実現を望まれてきた経緯を聞くことが出来た。
 ・実現に向けた後押しとなった出会いとして、関わる支援者が家族と同様に「本人にとって望ましい」という実感を持ち、実現に向けた支援を行ってきたことが背景にあった。(要約より)

 研究考察「重い障がいのある方々にとっての本人主体の生活実現」を図るため、必要な支援とはなど~ 下記の項目にそって発表がありました。
 
《確かにある、本人の思い》

《本人の思いを根拠にした支援を組み立てる》

《続けることでこそ得られる「関係性」》

《関係機関とのネットワーク支援の必要性》

《その実現に向けた取り組み》

 研究発表を基調としたシンポジウムがこの後にあり、重症児者の地域生活について先駆的な事例が話し合われました。

 印象的だったことは、「親なき後」という形での従来の語られ方から、「親が健在であれ、本人の主体性を奪って来た親を初めとする支援者たちの現状の中で、いかに主体性を尊重した生活の実現と本人の意向を寄り添いの支援の中で実現するか」が主要テーマであったように思う。

 帰宅後の万歩計は12,000歩だった。