
10月2日(土)
先週トライしようと計画した梵珠山登山だったが、降雨のために断念した。今回は快晴に近い好天に恵まれて、朝11時から登山を開始した。この山の標高は468mで、行程予測時間は70分である。気温は21℃で、さわやかな空気を吸いながらマンガンの道からの2.4kmの道程の登頂を目指した。
梵珠山は青森県の「県民の森・梵珠山」となっている。青森市浪岡は浪岡氏による地名であり浪岡大釈迦地区は釈迦が付く大釈迦駅や大釈迦川など飛鳥時代から信仰に関わる名が付けられたとされる。梵珠山の西方10kmには三内丸山遺跡がある(Wikipedia)
マンガンの道という名前は、昔ここからマンガンが運び出されたという。豊かなブナの林を小鳥のさえずりを聞きながら、まだ紅葉には早い登山道を一歩一歩踏み進んだ。
林道を登りながらその道には明らかに秋を感じさせる山の情報がたくさん並んでいる。沢グルミや栃の実の落下があり、キノコもそこここに生えていた。そしてまだ染まりかけの青葉が一部を赤く染め始めているのはまたなんとも可愛い。
五合目を過ぎる頃右手の林の空間から、東側方向に青森市内のレインボーブリッジや三角形のアスパム(観光物産館)と陸奥湾がかすみの中で望むことができた。7合目を過ぎると、越口という胸突き八丁を抜けると、急に目の前に広い林間が開ける。「寺屋敷跡」という広場だ。最後の急坂を登りきるとようやく頂上だ。階段付きの展望所があって、家内と二人でそこに上がって記念写真を撮る。あいにく厚い雲で岩木山頂は拝めず、青森市内と陸奥湾方面は霞みながらも眺めることができた。頂上には7体の石仏観音(写真)が小屋に祭られていた。汗を拭きながら山頂の看板を撮影する。約60分での登頂時間である。福祉施設の人たちが30名ほどと、その他の登山客が10人ほどそこに既にいて、結構な賑やかさである。
私たちは人ごみを避けて、松倉神社方向に足を向けた。野葡萄や山柿の蔓、ナナカマドが赤く実を染め始めていた。この方向の林道はあまり通る人がいないのか、草や笹竹に途中進むのをためらう場所もあった。結局家内が不安感を訴えて、この道の途中から引き返すことになった。
5合目まで降りると空腹感に襲われ、二人でテーブルとベンチのある休憩所で少し遅めの昼食をとった。
思えば家内と秋には、こうして山歩きを行うのが常となっている。昨年も世界遺産に指定されている「白神山地」の入り口「津軽峠」を紅葉時期に歩いた。本当は夫婦で1000メートルを越す山に挑戦したいのだが、なかなか家内が自信が出ないらしく実現できずにいる。もう少し回数を踏めばその自信もつくのかとは思うが、下りに入ると膝が痛むと訴えるのが現在の鬼門である
それでも私の早いペースに合わせての今回の登頂が60分で達成できたのは、なかなかのものかもしれない。最近夫婦で百名山を登頂したという新聞記事を見たが、いずれはぜひそのことも視野に入れて動き出したいと思っている。