日本経済新聞社主催の「景気討論会」を聞きにいきました。
写真は、日本経済新聞社内と討論会が開催された日経ホールです。
討論会の講師は、志賀俊之日産自動車最高責任者、菅野JPモルガン証券チーフエコノミスト、増田貴司東レ経営研究所チーフエコにミスト、岩田一政日本経済研究センター理事長の4人による討論でした。
討論の論点は、①ヨーロッパ経済の動向、②円相場、③海外市場の動向、④日本の経済政策、⑤今後の電力問題などでした。4人の方に議論、主張を聞いていて、やはり、志賀氏実業家としての主張、エコニミストはその立場からの主張をしていました。志賀氏は、このままの円高の進展は自動車業界の部品調達海外輸入比率をより一層高めていき、ものづくりの空洞化を加速させてしまうので、その是正を求めたいと主張をしていました。
一方、菅野氏は、円高を産業構造を進める機会とすべきと主張していました。企業は新興国で生産できるものは新興国に持っていくべきだと主張していました。世界的にみると高い所得水準を維持するためには、日本国内で高付加価値製品の製造に特化する産業構造の転嫁が必要と論じていました。
菅野氏の主張はそのとおりなのでしょうが、そのような高付加価値製品を製造できる企業はどれほど存在するかと言われれば?が付きます。アメリカの企業のアップルは本国で働く人は5万人で、世界中ではたらく人は100万人です。フェイスブックは、本国で働く人は3,000人です。製造業の空洞化は、志加氏の主張するように、日本の雇用環境をますます悪化させていくのではないでしょうか。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます