TSUNODAの経営・経済つれづれ草

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「むなしさの心理学」(諸富祥彦著)を読む

2010-08-26 16:44:44 | 今週の一冊
 むなしさの心理学を読みました。



この本は、どこかむなしい、つまらない。心の底から満たされる「何か」が足りない、という心のむなしさ、について心理学者が書いた本です。

 著者は、このむなしさを超える心理学として2つを取り上げています。ひとつは、フランクル心理学であり、もうひとつは、トランスパーソナル心理学です。私はこの本を読んで、トランスパーソナル心理学はなにか、宗教がかった印象を受けました。

 一方、フランクル心理学は、納得がいきます。フランクル心理学のメッセージは以下のことです。以下引用です。

どこまでも続くこの果てしない宇宙の中で、今・この時代・この時・この地球の・この国の・この場所に、なぜかこの私が置き与えられている。
一見単なる偶然に見えるこの事実。しかし考えてみれば、果てしなく続く時間と空間の中で、ほかのいつでもどこでもない今・ここに・こうして私が置き与えられているということは、やはり意味がある。
 
 どんな時にも、人生には意味がある。なすべきこと、満たすべき意味が与えられている。私たち一人ひとりは、その「なすべきこと」「満たすべき意味」と共に、今・ここに定められ置かれている。そしてそれは、私たちに発見され実現されるのを「待っている。」

 私たち一人ひとりは、ただこの世に生きているだけで、「なすべきこと」「満たすべき意味」を与えられ、それを発見し実現するのを求めれている存在なのだ。

 そして、以下のようにフランクルは述べているとうことす。以下引用です。

 人間が人生の意味は何かと何かと問う前に、人生にほうが人間に問いを発してきている。だから、人間は、ほうとうは、生きる意味を求める必要なんかないのです。
 人間は、人生から問われている存在である。人間は、生きる意味を求めて問いを発するのでなく、人生からの問いに答えなくてはならない。人生に責任を持って答えるなくてはならない。そしてその答えは、人生からの具体的な問いかけに対する具体的な答えでなくてはならない。

 この文章は、フランクルの名著「夜と霧」で読んだ気がします。深い言葉です。




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