すべての頂の上に安らぎあり

今日はぼくに残された人生の最初の一日。ぼくは、そしてぼくたちは、この困難と混乱の社会の中で、残りの人生をどう生きるか?

蛾ヶ岳(ひるがたけ)

2022-05-26 22:48:54 | 山歩き

 山梨県南西部、富士の麓の蛾ヶ岳に行った。甲府駅で、同じ歳の、生まれが一日違いのいとこT夫婦と待ち合わせ。彼の車で山上の湖四尾連湖(しびれこ)に向かう。途中、富士山の手前、河口湖から本栖湖の北側の山並が近い。その右端(西端)が蛾ヶ岳だ。きれいな台形をしている。約一時間。待ち合わせが遅かったので、歩きはじめはすでに11:45だ。
 新緑の中の、あまりキツくない登りを35分、尾根に出る。「大畠山」の道標がある。そこからは所どころ痩せ尾根になっているがさらになだらかな道をやはり30分ほど。ミズナラとブナの若葉が美しい。ついで蛾ヶ岳の大きな山腹を右に巻く道をさらに30分ほど。ヒノキの植林を行くと「西肩峠」に出る。古い六地蔵が祀られている。ここから最後の、というか、唯一の急登。と言っても15分。ぽかっと山頂に出る。13:38。
 南側に富士山が近い。沢筋だけ雪を残して、やや霞んで北斎の富岳のように高い。その手前に富士の展望台としてカメラ愛好家に人気の高い竜ヶ岳。その右手に雨ヶ岳。雨ヶ岳は長い急登の大きな山だ。以前に友人と一緒に登ろうとしたが彼がバテてしまって山頂の少し手前でお昼にして下山した。本当はあれを越えて高デッキも越えて毛無山まで行くつもりだったのだが、もう無理かもしれない。
 反対の北側を見ると、遠くに南アルプスがかなり霞んでぼおっと見える。晴れていれば素晴らしいのだろうが。北岳はすっきりとしたピラミッドだが、その左に続く高峰は間ノ岳・農鳥岳だろうか?右の大きな山体の櫛形山の向こうは八ヶ岳だろうか?鳳凰三山だろうか? 足元に見えるはずの四尾連湖は残念ながら樹が茂りすぎて見えなくなっている。ついでに台形の左端を確かめてみようと思ったのだが、5分ほどで急な下りになってしまった。車から見えていた地形はどうなっているのだろう? 
 富士山を正面にのんびりお昼ご飯。14:30に下山開始。16:06駐車場着。湖畔でコーヒーでもと思ったが、あいにく光明荘は休み。四尾連湖は山に囲まれた真ん丸の、流れ込む川も流れ出る川もないという不思議な湖だ。尾の四つある竜神が棲んでいるという言い伝えがあるのだそうだ。何年か前にアニメに取り上げられて人気の場所になったらしいが、そして岸にはスワンボートがいくつか係留されているが、宿が休みの所為か、人影はなく、神秘の湖という感じはする。百恵ちゃんの「湖の決心」を思い出した。あれは好きだ。
 ここは楽ちんで静かで良い山なので、そのうち、身延線の市川本町から歩いて湖畔の宿に泊まって、翌日は三方分山を通って精進湖までの道を歩き通したいものだ。ここから8時間ぐらいだろうか?泊まるときはまずこの湖畔を一周しよう。1時間はかからないと思う。
 甲府の駅まで送ってもらって、北口の駅前の広場でコーヒーを飲んで別れた。
 (この山は蛾ヶ岳と書いて「ひるがたけ」と読む。どうしてなのか、いとこも知らないという。今度ここに泊まったら宿の人に訊いてみよう。)

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