toshiの「読書日記」

忘備録を兼ねて読んだ本の感想などを書いています。個人的な感想なので不快に思われたりすることも有るかもしれませんがご容赦。

「さよならドビュッシー」 中山七里

2013年01月16日 | 読書日記
クラシックの作曲家で好きなのは、サティーとドビッシー。
ジャズマンの間で(少なくとも私の周りでは)、この二人は比較的人気が有るような気がする。
この本は、タイトルにひかれて買った一冊。

ピアニストを目指す少女が、事故で障害を負ってしまうが、何とか再起してコンクールに出場するまでの物語。
この少女が襲われたり、殺人事件があったり、最初の事故が実は犯行かも知れないという疑惑が持ち上がったり・・と言うミステリーにもなってる。
少女が襲われる事件に関しては、いかにも怪しそうな人が一人いるけど、事件が起こった時にすぐに真犯人の想像がついてしまった(そしてそれが正解だった)。
最後にどんでん返しで全て解決という構成だけど、ちょっとこれは反則じゃないの・・という感じ。
少なくともこういう結末なら三人称で書けよ!って言いたくなる。
コンクールの結果もできすぎでなんだか安っぽい感じ。
それまでのストーリが良く出来てるだけに、この最後はちょっと・・

演奏場面では音楽用語が多用されるけど、一般に人にはなじみが無いからちょっと理解しにくいかも。
理解できなくてもストリーには何も影響ないから構わないけど、理解できると作者のその曲に関する考え方がわかって面白いかも。

私としては主治医の新条先生が好きなんだけど、最初の場面しか登場しない(最後にコンクールを見に来るけど・・)からもっと活躍して欲しかった。


宝島社文庫
コメント
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