さんま、 さんま苦いか 塩つぱいか

あれれ?
こんなだったっけなぁ........
もっともっと　香りが素晴しくって......
脂が旨くって......
香ばしい匂いと共に立ち込める秋の気配......の筈が.....


何だか全然違う( ￣´Д｀￣)

写真から想像しオモイヲ寄せる秋刀魚かな?

あはれ
秋風よ
情あらば伝へてよ
――男ありて
今日の夕餉に　ひとり
さんまを食ひて
思ひにふける　と

さんま、さんま、
そが上に青き蜜柑の酸をしたたらせて
さんまを食ふはその男がふる里のならひなり。
そのならひをあやしみなつかしみて女は
いくたびか青き蜜柑をもぎ来て夕餉にむかひけむ。
あはれ、人に捨てられんとする人妻と
妻にそむかれたる男と食卓にむかへば、
愛うすき父を持ちし女の児は
小さき箸をあやつりなやみつつ
父ならぬ男にさんまの腸をくれむと言ふにあらずや。

あはれ
秋風よ
汝こそは見つらめ
世の常ならぬかの団欒を。
いかに
秋風よ
いとせめて
証せよ　かの一ときの団欒ゆめに非ずと。

あはれ
秋風よ
情あらば伝へてよ、
夫を失はざりし妻と
父を失はざりし幼児とに伝へてよ
――男ありて
今日の夕餉に　ひとり
さんまを食ひて
涙をながす　と。

さんま、さんま、
さんま苦いか塩つぱいか。
そが上に熱き涙をしたたらせて
さんまを食ふはいづこの里のならひぞや。
あはれ
げにそは問はまほしくをかし。


「秋刀魚の歌」佐藤春夫 より



秋刀魚っー魚は自分の中で最も好きな魚。
焼いた時の香り、食べた時の味、安いながらもその奥深い味わいに毎年魅了され
続けている。だが、今年は何か違う気がする。いや去年と比べてなんか違う気がする。
今年も宮城県石市直送の特選秋刀魚 通称「マッチド秋刀魚」wwwな筈なのに、何か違う....

自分の価値観としては、好きな物には金に糸目は付けたくない。食にしろ趣味にしろ
好きな物には限度があるとは言え、糸目は付けたくない。1匹100円で買える秋刀魚でも
本当に満足できる旨い秋刀魚ならば1,000円払ったって、全然惜しくない。いや
むしろ1,000円で満足できるなら喜んで払いたい。なのに　今年はどーにも旨い奴に
当らない。(泣)　この時期　旨い秋刀魚を食うのは自分の中では絶対外せない
儀式みたいな物なので、最悪は........




産地に行こうかと思います(萌´∀｀萌)




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