富山マネジメント・アカデミー

富山新聞文化センターで開講、教科書、参考書、講師陣の紹介、講座内容の紹介をいたします。

医薬品生産、富山県、全国2位へ躍進

2016年04月01日 | Weblog

TMA講師代表:4月1日に富山新聞は、一面で「医薬品生産、後発薬や受託好調」、過去最高6162億円と報道している。これは、専門家の間でも予想されていたが、第2位の静岡県が前年比22.1%を減らし、富山が前年比1.2%増やした結果である。トップの埼玉も前年比から減少し、6417億円であるから、トップとの差も、300億であるから、これから数年で埼玉県を追い抜く可能性は十分にある。

受託生産、OEMは、今は製造所の情報はプロだけが分かる数字記号であるが、いよいよ製造物の責任にかかわる法律運用で、日本の薬の製造にかかわる産業集積地として、富山の21世紀の産業の基本構図が定まったといえる。

それを見据えて、TMAでは、富山県立大学に工学部として医薬品製造の工学にかかわる新学科を提案し、すでに、公立大学法人となった富山県立大学は、看護学部の新設とともに、ハードなメタル相手の工学から、ヒューマンな社会相手の大学へと生まれかわる。これは、すでに歴史的な使命を終えた国立工業高専とは一線を画した21世紀型の大学へと進化する道筋である。男女共生の社会の一部として、県立大学が富山大学とともに成長することを祈りたい。

富山の県立高校も、進路として、B級、C級の大都市の大学を推奨することを止めて、自宅から自動車で通学できる富山県立大学の良さを再発見してほしい。特に、中学の進路の教諭に申し上げますが、国立工業高専の時代は終わりました。そのレベルでは、アジアの製造業に簡単に乗り越えられます。電気、機械、情報の3要素を総合的に理解し、経営学を基本とする人文社会科学の基本を身に着けるには、6年制の工学教育につながる普通高校への進学が大事なのです。中学3年の成績優秀者をファクトリーのオペレーターをして15歳で背中に烙印を押すのは止めましょう。看護学を志す学生と机を並べ、テクニカルなインダストリが、より人間性を帯びるには、国立工業高専の時代は終わりました。

さて、本題にもどります。富山の薬業は、新薬の創薬という面では、決して世界の先端ではありません。すでに、薬効が証明され、需要の多い医薬品をより性能のよい製品として、需要家に届ける「医薬品の生産工程」において、富山県には自立した産業集積が存在することです。それが、北陸新幹線の効果と相乗すると理解してよいでしょう。富山県では、物見遊山の観光客も歓迎しますが、それ以上に、富山に医薬品を生産委託される専門家の御来訪を歓迎します。それを産業支援型の観光政策と申します。

「藥都とやま」は、産業集積とともに、人材の育成にも多くを負っています。それを地域としてつなぐのが、マネジメント学です。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする