心とほんとの会話屋さん

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成果主義の大罪

2013-12-04 19:58:06 | 本のネタ
 日本企業の特徴とされていた、終身雇用・年功序列に代わって導入された成果主義。
 では、この成果主義は、日本企業にどんな影響を与えたのでしょうか?

 わたしが体感しているのは、同じ会社で働く同僚が”敵”になってしまい、相互に助け合う力が消滅してしまったことです。
 多くの会社で採用されている成果主義は、相対評価で実施されているため、同僚の失脚は自分が評価されることにつながると感じてしまうのでしょうね。
 となれば、同僚が苦しんでいても、自分の評価を気にする人は助け舟を出さないわけです。
 この観点とは別に、業務量が膨れ上がっている現状では、同僚に助け舟を出す”余裕”が持てなくなっていることも関係しています。

 いずれにしても、お客様に価値提供することで成立すべき会社が、一枚岩になっていない状況を導き出した一因に(相対評価の)成果主義があることは間違いありませんね。
 一度導入した制度を見直すのは大変なことでしょうが、正しい方向に見直しすることをおススメします。


 では、どんな会社が、現状でもうまくやっているのでしょうか?
 代表例としては、株式会社武蔵野(社長:小山昇さん)になります。
 社員が受け取る給与・賞与の考え方を3つに分割しています。
 給与は、年功序列。手当は、役職に応じたもの。賞与は、完全に業績連動。
 一番のポイントは、賞与算出の考え方が、全社にオープンになっていること。
 早朝勉強会への出席数。上司に義務付けられているサンクスカードの送付数などの行動面を含め、何をすれば評価してもらえ、何をするとダメなのかが透明になっているのです。
 もちろん、ある日突然、透明度の高い評価制度が生まれたのではなく、試行錯誤の結果、現状の評価軸が決まっているのです。


 評価制度を創る人は、会社の業績を伸ばすために”規制する”ことだけで制度を創るのでなく、どのようにしたら、社員のモチベーションがアップするのか?という観点を織り込んで創らないと機能しないことを肝に命じないといけない時代になったのです。


 どんな制度にしたら、社員のモチベーションは上がるんでしょうね?
 働いている社員の特性によって異なるでしょうから、万能の正解はありません。模索していきましょ!