28日、最高気温が27℃を越えた。さすがに暑くて沢でのバルブ交換でも汗が出で来る陽気であった。この日、ようやく県の担当課職員と待ち合わせて排砂用バルブ交換に行った。バルブ交換などネジを回せば簡単に始末できると思っていたのだが難渋したのである。思い返せば設置した昭和40年から全く動かしていないネジ部は簡単には緩んでくれなかった。この事は一応見越して潤滑浸透剤やハンマーも準備の上だったけれど一カ所取り換えるだけで1時間半近くも要したのだった。
担当課の職員の方が若手である事には間違いが無いので小生は補助的作業に廻っていたけれど、それでも小休止の間にパイプレンチを操作してみてもビクともしない頑固ぶりであった。それでもだましだまし潤滑浸透剤を吹き付けつつ、パイプレンチの柄をハンマーで叩いてみたりとあの手この手、孫の手、痛い肩の手まで動員した結果、ようやく取り換える事が出来た。破損したのは崖崩れの時なので3年経過してからの修理だ。しかしこの期間は取水升からエンジンポンプの圧力で強制排砂出来ていたから支障はなかったものの。現状では強制排砂は使えなくなったからバルブ頼みである。
さて交換作業を開始するに先立ちバルブを開放したのだが思っていたほどの砂泥堆積は無かったようで意外であった。考えてみれば昨夏8月30日以降、取水升は砂礫下120cmにあって伏流水を得ていただけだったから、フイルターがオープン状態で度々濁流に襲われた状態は避けられたのであるから当然と言えば当然なのである。バルブ交換に際して排砂作業も行った事になったから、この反映が吐水量にどう出るかが楽しみになる。26ℓ/分を越えてくれれば嬉しい。
翌日、期待しながら吐水量測定に行った。結果は26ℓ/分を僅かながら上回る量だったから期待外れと言えばそうなのであるが半年間砂礫層の下にあった取水部が今までの最大吐水量を送り出してくれたのは有難いの一言に尽きる。