お彼岸の中日前日にようやっと取水地の復旧を終えた。まだ上流部の河床安定化作業はあるけれどフイールド水域の手当てが遅れてもいるので春分の日を境にフイールド水域へ活動域を変更したのである。この日、S先生やSさんが先に到着していて作業よりフイールドの今後の活かし方に話がいったのだった。まあ、今回の水源地崩壊の手太楽を見るまでも無く環境保全に水の供給は欠かせないが、既に個人の限界は見えているし作成中の資料をレッドリストに載っている生息種や希少生物を前面に出して行政窓口に提出してみよう、との話になったのだが、今までも提出していたけれどリアクションは無くてまあ、今回が最後の働きかけである。
さて立ち話の場所は日当たりの良いトンボ池傍なのだがアズマヒキガエルが数匹入っていて蠢いたり鳴き声を出したりしている。卵塊も一つだけ見えていて腹部の萎んだアズマヒキガエルが近くに居たから恐らく母親なのであろう。ガマ合戦は近日中に最盛期だ。会話中にシュレーゲルアオガエルが複数匹鳴き交わして来た。姿は見えないけれど「春になった実感」がする。どういう訳かエノキ林のバッドの中にニホンアカガエルの卵塊が3個あって、まだ新鮮な卵だった。この時期に産卵するなど遅れも甚だしいけれど、こういうバラツキで種の保全・危機回避が旨く行くのもまた道理なのである。
テングチョウやツマキチョウなどは見られなかったもののルリタテハは初見した。