トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

油断も隙もある

2020-06-14 | 小人閑居して憮然
 いつもの水見回り、「林接池に水が無い!」。理由は単純明白、梅雨に入っての降雨で増水した結果、水取入れ口が埋まってしまったのだ。まともな土壌ならここまで水を失う事は無いけれど、下棚へ林床を通り「ダダ漏れ」の棚なのだった。明らかな漏水部は見いだせないけれど下棚の二つ池へは法面から絞り水として出ているのは防ぎようがない。
 ヤナギ林の林床であるための水漏れかどうかわかりかねるが、隣接池の水域にはヤナギの細根が刈り取れるほど、あの歌舞伎の獅子頭頭髪のように溢れているのだ。

 この池の漏水防止は防水シートしかないだろうと思いつつ、そこまでコストを掛ける懐も無いから、とにかく水取り入れ口のパイプの掃除で水を通した。一晩あれば満水位になるだろう。
 ここはヤブヤンマの好適産卵場所として設えたのだが、もちろん公的産卵地とは異なる。水源地の取水堰の復旧さえしない公がトンボの産卵地を造成するなど考えられぬ事態だからだ。この谷地に「水など送る理由はない」のが結論だろう。まあ、保全する立場では「油断でなく「水断」、隙でなく「漏水」だから「水断も漏水もありゃあしない」などは夢のまた夢。

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