トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

御年始事始め

2024-01-04 | 小父のお隣さん

 年末年始、特に予定も無し。師走も押し詰まってから和服の生地を次姉から頂いたから結果的にはソーイング三昧だったのだ。この日四日、世間的には仕事始めで温かい日差しもあるから「フイールドに出かける日和」と思ったものの未明までの降雨で濡れているはず。見回りしてもスリップ事故など御免だからソーイングの仕掛け途中の作務衣を片付ける事にし、お針子中にSさんから電話があった。「ハリガネムシがいる」と言う電話でフイールド初観察に出かけたようなのだった。そこで小生も気分転換に出かける事にしたのだがハリガネムシは後回しにして新年初見のチョウが4種、目の当たりに出来たのだった。

 S先生曰く「7種は視認できる可能性はある」との話だったけれど、そうなればそれで宝くじ当選と同じ程度、七福神がカーペンターズの歌に乗って来たようなもんだろう。まあ、妄想初めはともかくとして4種の写真を撮れなかったのは小生がハリガネムシ採集で池の中に入ってしまったためである。それでも今期初の昆虫写真だ。キタテハは撮りっぱぐれたが残りの3種は撮影できた。

 成虫越冬している個体で完全な姿を保っているのはめったに見ない。ほぼみんな「尾羽打ち枯らした姿」である。吸蜜出来るような花も無い時期なので栄養源は何だろうとS先生に問うたところ「体内に蓄積したエネルギー源を使うからほぼ水分だけ摂取出来れば大丈夫」との事だった。渡り鳥でシギの仲間だったか海上を渡るのに水に浮かぶ身体では無いので長ければ1週間ほどは飛行し続ける時もあり、体内に蓄積した栄養源が無くなれば自分の消化管の一部を消費しながら飛行する場合もある、と科学番組で紹介していた。干潟など休憩地の重要性は何物にも代えがたいはずである。人間社会だけでなく「一寸の虫にも五分の魂」だって大変なのだと言うのをつくづく感じてしまうのだった。

 

 ツバメシジミ    ウラギンシジミ    ムラサキシジミだっけ⁉

 


大晦日、キョン爺になってしもた・・・

2024-01-04 | 何よりの楽しみ

 腹心算は茶人、宗匠、利休風に我が心身容姿をブラッシュアップし新年を迎えようと奮闘努力して漸く年越しそばを喰えるかと出来上がった帽子を被り鏡の前に立ってみた。ああ、難多溜血阿・惨多溜血阿、鏡の中にキョンシーならぬキョン爺がおったのだった。まあ、鏡に映っているので亡霊では無いのは理解したものの父祖の御霊に申し訳が立たぬではないか。布地は次姉が送ってくれた小千谷ちぢみや紬、紗などで入手するなど叶わぬ布地なのだが洗い張りした物や一反丸々でもなく使い残りもあったりしたものの丸々軸巻きの紬や小千谷ちぢみもあるから生活上からは用途が浮かばない。紬はお洒落な作務衣の上着に丁度良いと皮算用中だけれど使った事の無い生地なのでまずは作業を行って見なければならない。そこで和帽を取りそろえてみたと言う事に相成ったのだ。綿生地はともかく麻生地の縫製は初めての事でアイロンの温度さえ知らないのであった。それでも「スチームだから・・・」とお構いなしに充てながら大晦日の朝食後から作業を行い何とか夕食には間に合ったのだった。

 こんな和帽、単なる酔狂でではなくフイールドでの実用品として作った。坊主頭にしているので頭皮の保護のためには手拭い1枚でも必須なので、今までは手拭いを折り縫いして後ろで結ぶ帽子を多用していた。これはこれで「手拭い生地」のデザインが豊富だし鋏を使わず完成させられるから消耗の度に新作を用意していたのだがヘルメットを着用する時に後頭部の結び玉が邪魔なのだった。「何とかこのストレスを解消したい」と思いつつ果たせなかったのである。それが今回、大量に高級生地が届いて惜しげもなく使える環境となって「ジャジャジャーン!」となったのである。

 この和帽は普段使いもそうだけれどヘルメットの汗取りキャップにも装着して違和感が無い。さすがに小千谷ちぢみや紗の生地の帽子、と言う訳には汗取りの役には立たないから遠慮するけれど単体なら通気性抜群、快適そのものだろう。とりあえずは坊主刈りした新年用頭部に載せたらスラスラと句が流れ出て来るではないか。やはり「孫爺にも衣装」なのであってお陰様でブログ三が日分の新作もなったのである。目出度い目出度い執着地獄。費えを出していない反物なのだがさすがに小千谷ちぢみに鋏は入れられんかった…。さーて如何する⁉。