毎日の食生活に発酵食品が無いと食べた気がしない。ヨーグルトや納豆などは常備菜とも言えるものの口新しさも欲しいのだった。そこで久しぶりに津軽地方の郷土食「ごど」を用意する事にしたのだがホンマ物の真正レシピだと納豆・糀・塩で構成されるされるからまずは納豆を用意せなばならない。市販のパック品を用意すれば事足りるのだが、そこは素労風努としての矜持がある。種菌として市販の納豆を使うけれど納豆から発酵させることにしたのだ。まずは用意した水煮の豆に納豆を加え45℃のヨーグルトメーカーで1両日保温発酵させる。発酵時間は品質本位である。「ごど」の場合、納豆180gに対して糀は40g、塩は全体量の2~3%となっているのでこれを基準に材料の構成を決めた。
今回は「えひめAI」風もどきも兼ねるので乳酸菌としてヨーグルトチーズも用意するし、納豆が熟成したら使っていたヨーグルトメーカーで糀を戻し活性化させねばならない。それでようやく仕込みが出来るのである。納豆は前々日仕込み、糀とヨーグルトチーズは前日仕込みで朝一番に計量し食塩3%にして混ぜ合わせた。混ぜ合わせたばかりでは塩が尖っていて美味しさは半減する。常温熟成しようかと思いつつ冷蔵庫に収納した。ゆっくり時間をかけた方が美味しくなる。
一昼夜を置いて味見をしてみた。塩の尖った感じは消えて甘味さえ感じる出来栄えになった。ここで思いがけない用途が浮かんだのだ。「食パンに塗る、クラッカーに塗る」どちらも「あり」の素材に出来上がっている。フードプロセッサーで流動化させれば野菜サラダにも使えそうである。「ごど」本来の用途は保存食と言うかご飯のお供に近い使い方をするのだろうけれど、これは和洋どちらにも使えそうである。最初のイメージは「食べるえひめAI」だったのだがそれを超越してしまった。呼称も「白雪」としてみたものの、ここは発酵食の旅リポートをしている小雪さんに敬意を表して名前を使わせてもらおう。叱られたら即、変更・・・。美味しいのは間違いないが小生「食レポ」には出さない。
一週間ほど熟成させるつもりなのだが我慢ならず途中で試食してみた。「ご飯の友」にはなりそうも無いのでイギリス食パンとクラッカー、ビスケットに載せた。すべて一口サイズだから腹の足しにはならないものの試食には十分な量だ。端的に言えば「旨い、使える」なのだがサラダや和え物にも試用してみよう。容器からスプーンで口に運んでも微かな甘味を感じる独特の味わいはあの「キムチ糀漬け」と同じく病みつきになりそうだ。この病みつきになりそうな別件、これは常備菜の如く常に寄り添ってごわす。重量物を相手の護岸作業がきつかったせいか腰痛が改善しない。湿布を貼ればすぐにその刺激で痛痒くなり剥さねばならない羽目になってきた。低刺激性の貼り膏薬を購入しても同様だったら軟膏状に変えなければならないか…。年の瀬に厄介な事である。